「メルセデス世界販売 7年連続記録更新。8.8%増の242万台だ」
ダイムラーは2018年1月8日、メルセデスベンツ乗用車の2017年世界新車販売の結果を発表。
総販売台数は、7年連続で記録を更新する前年比8.8%増の242万4369台。市場別では、ヨーロッパが前年比6.4%増の95万5301台。中国は、前年比25.9%増の58万7868台。ただし米国は、前年比0.9%減となった。
[ちょっーと待ったァ!!] その数字を中身をより細かく見てみると、決して順風満帆ではナイ!!
7年連続でメルセデスベンツが年間の販売記録を更新した。まずはメデタシである。ヨーロッパで販売が伸びているし、稼ぎ頭となった中国では5年連続して2桁の伸びだ。モデルチェンジしたEクラスも順調に売れている。
が、お膝元のドイツで苦戦を強いられ、大票田だったアメリカでも失速した。また、Aクラス、BクラスといったFFベースのコンパクトカーも販売は頭打ちで、伸び悩んでいる。他メーカーと同じように、SUVの好調に助けられ、台数を伸ばした形だ。
メルセデスは快進撃を続けているように見える。しかし、次世代モデルの売れゆきによっては神話が崩れかねないのだ。
(TEXT/片岡英明)
「日産のリーフ、世界販売30万台を達成!売れ売れ!」
日産自動車は2018年1月8日、EVのリーフが世界累計販売台数30万台を達成したと発表した。初代リーフは2010年登場。以降、順次、世界へ販売エリアを拡大。今回の30万は初代発売からおよそ7年で到達した記録となる。
また、新型のリーフは、この1月から米国とカナダでデリバリーが始まり、ヨーロッパも2月からデリバリーを開始する予定。
[ちょっーと待ったァ!!] テスラの背中は遠い!? 気を抜くな!!
初代リーフを発売する時、当時のカルロス・ゴーン社長は「リーフの投入によって日産はゼロエミッションのリーダーとなる」と息巻き、「2016年度までに世界で150万台のEVを販売する」と豪語した。だが、実際には7年間で、わずか30万台の累計販売にとどまっている。
今、EVのリーダーとなっているのは、新興EVベンチャーのテスラだ。負けじと日産はリーフをモデルチェンジし、反撃に出た。初代より商品性を高め、間もなく北米に続いてヨーロッパでも販売を開始する。
今度は、再び戦略を見直し、なんてことにならないことを祈りたい。
(TEXT/片岡英明)
「ホンダ米国販売が過去最高の164万台を達成。前年比プラス0.2%!」
アメリカンホンダは2018年1月3日、2017年の米国新車販売の結果を公表した。
それによると総販売台数は、前年比0.2%増となる過去最高の164万1429台。これで3年連続、前年実績を上回る結果に。
車種別では、アコードが32万2655台で前年比6.5%減。フィットは、12.7%減の4万9454台だが、シビックは2.8%増の34万7286台と好調。
[ちょっーと待ったァ!!] こちらもライトトラック系が販売をけん引。アコード、フィットはどうだ?
いち早く北米市場に本格参入したホンダは、3年連続で前年実績を上回るなど、販売は好調だ。けん引しているのはSUVに代表されるライトトラックで、CR-VもHR-V(ヴェゼル)も販売が伸びている。また、パイロットも堅調な伸びを示した。シビックも好調な売れゆきである。
しかし、北米で好評を博し、ホンダを支え続けてきたアコードは、カムリなどに蹴散らされ失速した。また、フィット・オデッセイも落ち込みが大きい。
今年は満を持して新型インサイトを送り込む。だが、その販売が予定通りにいかないと、戦略の修正を迫られることになるだろう。
(TEXT/片岡英明)
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