急減速に車間距離のつめすぎ…… 渋滞や事故の原因になる! 困った運転9選

■渋滞を増やさず事故を防ぐには、どういう運転をするべきか

 まずは正しい運転姿勢をすることが大事だ。ほとんどのドライバーはシートを後ろに下げて、かろうじてステアリングに手が届くような姿勢で運転をしている。これでは緊急時に回避行動を取れない。シートに浅く座っていると腰痛の原因になるだけでなく、急ブレーキもしっかりと踏むことはできない。

 車間距離は速度にかかわらず2、3秒の時間に走行する距離を維持するのが基本だ。これは前方で危険が迫っても、1秒あればドライバーは認知、判断して急ブレーキをかけることができて、続く1秒間で大幅に減速できるからで、連なって走るクルマもキチンと車間距離さえとって、前方に注意していれば玉突き事故は防げるハズなのだ。

 車間距離を空けていることで前走車の車速の上下動を吸収して、渋滞を緩和させたり、渋滞の発生を抑える効果があることは、さまざまな団体(JAFや大学の研究室など)の実験により実証されている。実際に高速道路上で渋滞吸収運転を行ない、実際に渋滞を吸収して解消させてしまった実験結果もある。

 もっとも前に割り込まれても、車間距離を一定に保つために減速して車間距離を広げるというのは、かなり理性が要求される行動だ。ヘタをすると後続のドライバーがイライラして交通トラブルに発展する可能性もある。だから、周囲の状況をみて、適度に調整して行なうことが大事だ。

 それに車間距離を適切に保つことは、燃費を向上させるだけでなく、運転の緊張を緩和させて、疲労を軽減してくれることにもつながる。

 前走車との車間距離を自動的に保って巡航してくれるACCを搭載しているクルマなら、ドライブでは積極的に利用したい。車間距離の調整幅はあっても、一定以上の間隔は保たれるから、本来の車間距離はどれだけ必要か教えてくれることにもなる。

  ただし衝突被害軽減ブレーキ同様、いつでも完璧に動作するものではないので、運転の主権はあくまでドライバーにあることを忘れずに自車や周囲の車両などの動きに注意を払い続けることが必要だ。

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