インド生まれのFUSOトラックは約3万5000台! 三菱ふそう川崎工場と双璧を成すアジア市場の基盤オラガダム工場が創業10周年

ダイムラートラックのインド工場が創業10周年! 三菱ふそう川崎工場と双璧を成すアジア市場の基盤オラガダム工場ってどんなトコ⁉︎

 「そうか、あれからもう10年経つのか」。三菱ふそうの輸出向け車両を生産するダイムラー・インディア・コマーシャル・ビークルズ(以下DICV)が操業10周年を迎えたというニュースに接して、そんな感慨を持ちました。

 各国メディアに対して、南インドのチェンナイにあるDICVのオラガダム工場とそこで生産される新型車のお披露目が行なわれたのは2013年5月のこと。

 だから正確には操業後1年が経過した9年前のことになりますが、まだまだ発展途上にあるインドでは、なかなか近代的な大規模工場でした。

 そのオラガダム工場も順調に生産を伸ばしているようです。9年前の取材当時の写真を交えながらお伝えしましょう。

文/トラックマガジン「フルロード」編集部 写真/三菱ふそう・多賀まりお・フルロード編集部

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三菱ふそうの重要なパートナーDICVとは?

 三菱ふそうとともにダイムラー・トラック・アジア(DTA)を構成するDICVは、2012 年の創業以来、インド市場専用の商用車ブランドであるバーラト・ベンツの販売を強化しながら、約3万5000台のFUSO 車両を生産し輸出してきた。

 DICVの本社と生産工場は、グローバルメーカーやソフトウェア開発企業が集積するインド東海岸のチェンナイ市オラガダムに所在する。現在、DICVは4000人以上の従業員を擁し、過去10年間で急速に生産能力を強化してきている。

 三菱ふそうとDICVは、ダイムラートラック社傘下でともにDTAを構成し、製品開発や研究、生産、輸出事業などの幅広い分野で協力している。

 車両総重量9tの「914R」や13tの「1217C」などのバーラト・ベンツの車両にはFUSOの中・大型車の構造が一部採用されるなど、三菱ふそうとDICVの間では緊密な協力関係を築いてきた。

オラガダム工場の生産の様子(2013年当時)

FUSO車両3万5000台を含め、これまで5万台を生産

 オラガダム工場は、インド市場向けのバーラト・ベンツ車の生産に加え、FUSO車両も生産し、南米から中東まで世界各地に輸出している。

 DICVで生産したFUSO車両の最大の輸出先はサウジアラビアで、また、南アフリカ、ケニア、ベトナム、マレーシアの組み立て工場に向けてFUSO車両のノックダウン部品を輸出するとともに、インドネシア向けにはメルセデス・ベンツブランドのトラックも提供している。

 DICVが生産するFUSO車両は、車両総重量(GVW)9~40tの中・大型トラックで、ユーザーのさまざまなニーズや用途に対応。これまでDICVから海外へ出荷された車両は5万台を超え、そのうちFUSO車両が約3万5000台を占めている。

 また、DICVはダイムラートラックグループの一員として、部品調達やトランスミッションなどの重要部品の生産もサポートしている。DICVは三菱ふそうにとって不可欠なパートナーであるとともに、ダイムラートラックグループの中でも重要な役割を担っている。

オラガダム工場で生産された左がバーラト・ベンツ車、右がFUSO車(2013年当時)

2025年までにカーボンフリーの操業を達成

 2021年、世界中で新型コロナウイルスの流行が続くなか、DICVの輸出台数は前年比25%増加した。

 DICVの取締役社長・CEOのサティヤカーム・アーリャは、「サプライチェーンの混乱、資源・原油価格の上昇、パンデミックの影響にもかかわらず、国内卸売で前年比48%増、トラック、バス、部品の輸出で過去最高の伸びを達成することができました」と成果を評価している。

 また三菱ふそうと同様に、DICVも生産分野を含めたバリューチェーン全体でのサステナビリティに取り組んでいる。

 DICVは事業の成長とともに、環境やサステナビリティへのコミットメントを強めてきたが、オラガダム工場の最新設備はすでに再生水のみを使用しており、さらに2025年までにカーボンフリーな操業を達成する予定だという。

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