■次期型で目指してほしいのはフリードブランドの強化! 今のホンダCMは最悪だ!
本題の次期フリードに期待したいことは、このヒエラルキー打破をどんどん強化して欲しい。そのためには、外観スタイリングが重要であるとともに、フリード+も含めたフリードブランドを一層、強化して欲しい。
このフリードブランドの強化とは、フリードに乗っているファミリーやフリード+に乗っている人が皆笑顔に満ち、クルマ生活を楽しんでいる雰囲気が醸し出すようなクルマである。そのためには、フリードはファミリーに喜ばれる機能を付けるとともに、フリード+はアウトドアライフをより楽しく、役に立つ機能を付けることが重要である。
また、このようなフリードブランドのクルマライフをうまく訴求することが重要である。最近のホンダCFは最悪である。
T社のように、そこらのタレントを使って、クルマの訴求をすることは、愚の骨頂である。最近、似たようなホンダのCFがある。何とも、嘆かわしいことである。
■当時のフリードスパイクでのCMの作り方
私がRADを展開していた時は、必ずクリエーターなどの訴求関係者へ直接、商品コンセプトや概要を説明し、実車も試乗して開発チームの狙いと商品のKeyについて説明していた。また、訴求案やCF案ができたら営業と一緒に確認したうえで、ともに評価判断してきた。今も、そのようにやっているとは思えない。
当時のフリードスパイクの発表会に際して、アウトドアやスポーツの用品メーカーとコラボを模索して、 コールマンとアシックスとのコラボを具体化した。フリードスパイクの広報車を、1台ずつ用意して、コールマン用品を活かしたアウトドア広報車、アシックス用品を活かしたランニング広報車を作り上げ、発表会に展示した。その後、各々のイベントで活用され、訴求効果抜群であった。
次期フリードの訴求立案に対しては、「昔のやり方に戻れ」とまでは言わないまでも、訴求関係者との評価判断の場に、開発チームや商品統括責任者を入れて運営し、訴求効果MAXを発揮して欲しい。
■ホンダにブランドコミュニケーションの強化をお願いする
最後に言いたいことは、次期フリードだけのことではないが、ホンダのブランドコミュニケーションの運営体制が、あまりにも弱過ぎることである。ホンダは本社機能を日本に置いているが、世界各エリア(日本、北米、中南米、欧州、アフリカ中東、ア大、中国)に地域営業本部があり、そこで事業の日常的な運営と中期的管理がなされ、多くの実権を握っている。
商品の訴求やブランド展開も本社コントロールになっていない。ある意味では、地域の状況を理解した訴求が期待できるものの、ブランドコントロールを強くしたいと思ってもなかなかそうはいかない状況にある。今までヒット商品が出ても、どのような育て方をしていくべきか、充分に把握できていなかった。
ホンダの企業メッセージや商品ブランドについて、継続的かつタイムリーに展開していくには今のホンダの体制と運営ではうまく推進できるとは思えない。
三部社長はホンダの将来ビジョンや電動化戦略について今春、具体化案を発表したが、商品技術や生産販売についてある程度説明していたが、上記のようなブランド強化と育成体制については語っていない。
ホンダの弱点は、世界初や新技術新商品を開発してもそれを育てていくことが極めて下手な企業であることだ。今回の電動化戦略上、そのような昔の失敗をしていく訳にはいかない。ぜひ、ホンダのブランド強化と育成を推進できる組織体制と権限委譲を実施して欲しいものである。
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