販売No.1は実力No.1か!? ジャンル別 ライバル車対決 4選

86は各社の国産スポーツに勝っているのか

【主なモデル/販売台数】
・トヨタ 86/542台
・スズキ スイフトスポーツ/1198台
・マツダ ロードスター/703台
・WRX STI/351台
・ホンダ シビックタイプR/275台
・日産 フェアレディZ/103台

スバルとの共同開発で2012年に登場した86とマツダのロードスター。86は2016年にマイナーチェンジでエンジン・足回りなどもリファインしている

 スポーツカーに大切な要件は、作り手がどんな風に走らせようとして、セットアップしているのか、なのだろうと思う。もちろん、それ以前に素性とか、作りのよし悪しがあるわけだが、ここに挙がったクルマはすべて水準以上ということ。

 そんななかで、最もよくできているクルマはロードスターだと思う。マツダがいう人馬一体感、手足のような操縦性がみごとに体現されている。

 86は、操縦性はよくできているが、アクセルに対するエンジンの応答性、ハンドル操作に対するクルマの動きは、まだ一体感(というレベル)までは到達していないように思う。

 WRXは、ハイパー4WDの操縦性を積み上げるように作られてきたクルマ。フェアレディZの不満点は、スロットルの早開きの1点。エンジン重心が高くショートホイールベースなのに、優れたスタビリティと操縦性とコントロール性を備え、長くFRを手がけてきた歴史やテストドライバーの技量を感じる。

 シビックタイプRは、その速さが一番の説得力だ。積極的にリアサスペンションを使って、旋回性能を高めるセッティングが見事。パワーアンダーステアを巧みに抑え込んだトラクション制御も◎。FFスポーツとして最強のパッケージングと言っていい。

 スイフトスポーツは、基本骨格が堅牢であるのに加え、リアサスを専用設計にして、スポーツと呼べるところまで基本性能を高めている点を高く評価したい。
 というわけで、順位を付けるなら1位ロードスター、2位WRX、3位シビックタイプRとなる(86は4位)。

【斎藤聡】

新進気鋭カローラスポーツは実力派揃いのライバル以上?

【主なモデル/販売台数】
・トヨタ カローラスポーツ/2950台
・日産 リーフ/2811台
・マツダ アクセラスポーツ/1265台
・スバル インプレッサスポーツ/1179台
・ホンダ シビックハッチバック/964台

今年登場した注目新車のカローラスポーツ。新プラットフォーム採用のインプレッサやモデル末期ながら幅広いエンジンを持つアクセラなどライバル車は実力派の手強い存在だ

 気合の入った開発を行い、主戦場に送り出したのがカローラスポーツだ。TNGAを採用し、新世代プラットフォームのほか、最新の電子制御サスペンションも設定する。

 トータル性能は高く、走りの実力は欧州勢に勝るとも劣らない。充実した安全装備に加え、ハイブリッド車は燃費に代表される環境性能も超のつく一級の実力だ。

 が、Cセグメントハッチバックは激選区で、手強いライバルが数多く存在する。その筆頭が海外でもライバル関係にあるシビックだ。

 特に走りの実力は高く、ハンドリングはFF車として世界トップレベルにある。キャビンも広く、装備の使い勝手がいい。だが、インテリアの質感や乗り心地は今一歩だ。デザインもクセがある。

 インプレッサスポーツも手強いライバルだ。キャビンはカローラスポーツより広く、後席もきちんと座れる。安心感のある走りに加え、アイサイトに代表される安全装備も充実しているなど、ファミリーカーとしての資質はライバルの一歩上をいく。燃費はカローラに及ばないが、兄弟車のXVには待望の「e-BOXER」が設定された。

 アクセラはクラス唯一のディーゼル車を設定している。が、現在の主力は1.5Lのガソリン車だ。ライバルと比べると基本設計に古さを感じさせ、走りの実力、剛性感などに物足りなく感じる。

 ピュアEVのリーフは、シームレスな加速やプロパイロットなど、独特の世界観が新鮮。今年の夏のように天災が続くと給電機能も大いに魅力と映る。電欠と航続距離に対する不安も大幅に減少した。

【片岡英明】

※各販売台数は2018年9月の数値。日本自動車販売協会連合会、各メーカーのデータによる

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