2022年前半はコロナ禍の影響もある中で意外なほど充実した発表が相次いだ。すでにお腹一杯! なんて人もいらっしゃるかもしれないが、後半も気になる新車が多数待ち構えている。登場予定モデルに期待したい点、注目点はどこだろうか? 自動車評論家 松田秀士氏が俯瞰する。
※本稿は2022年6月のものに適宜修正を加えています
文/松田秀士、ベストカー編集部、予想CG/ベストカー編集部、写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2022年7月10日号
■2022年後半の注目車
手頃なサイズのスライドドアミニバンのシエンタ(トヨタ)。
前後モジュールを効率的に組み合わせてパッケージ的にはとてもよくできているが、スペース以外のロードノイズなど室内環境はライバルのフリード(ホンダ)に対して多少「?」が付く。
またADAS(運転支援)等の安全装備でもホンダセンシングを装備するフリードが一枚上手。新型はこのあたりも含めパッケージも一新するはず。
注目のクラウン(トヨタ)は、FFってどうよ? そんな意見が見られるが、電動化を含めるとプロペラシャフトはバッテリー敷地の邪魔になるだけで、後輪もモーター駆動と割り切るならFFであることが理想的。
キーとなるのは四駆も含めてどのようなパッケージに仕上がり、どんな走りを見せるのか? 期待は大きい。
GRカローラ(トヨタ)はモリゾウ社長の肝入りのプロジェクト。
ここに来て昭和時代カローラの復活ともいえるとことん走りに振った実力に注目。レビンの名が復活すればカンペキなんだけどね。
アルファード(トヨタ)はね、あのワイルドなフェイスデザインがどうなるのか注目。
もう少しジェントルになればドライバーのマナーも向上するはずと考えるのは私だけだろうか?
■ガソリンスポーツも登場!
レクサスRXはPHEVも投入されるという。
パッケージにも注目だが、スポーティーさのなかに品格を併せ持つデザインに生まれ変わる予感。
そしてレクサスRZはbZ4Xをベースにレクサスらしい新しいエクステリアとコックピットのポップなデザインに驚きの予感。電動化レクサスのハンドリングも注目したい。
レクサスIS500Fスポーツはすでに北米で販売されている。現行IS350はマイナーチェンジでハンドリングが上がったFスポーツ専用モデルとなっている。
そこにあのIS Fの復活!
私自身、過去にIS Fでニュル24時間を完走入賞(クラス4位)の経験があるが、現行Fスポの技術がキャリーオーバーされるIS500Fスポーツの実力には大いに注目している。
フェアレディZ(日産)の進化にも注目したい。
エクステリアデザインはもう私の時代のZの蘇りで嬉しさはハンパない。あとはどれだけ楽しいハンドリングになっているかだ。
アリアB9(日産)はその電動四駆の走りの実力に注目。オーラの四駆の走りにはかなり驚かされたので、あれを超える楽しさがあるに違いないと見る。
そして本格SUVのエクストレイル(日産)は基本コンポーネンツを三菱アウトランダーと共有するが、注目は発電用エンジンに1.5L・VCターボのe-POWER。このパッケージでのオフロード実力は期待大。
シビックe:HEVとタイプR(ホンダ)。やはり最後のガソリン専用モデルとなるかもしれないタイプRのホットな性能に期待度高し。その裏で新型SUVのZR-Vにも要注目だ。
CX-60(マツダ)は直6ディーゼルの大人の乗り味と2.5L・PHEVの加速感は凄いぞ。
最後はムーヴキャンバス(ダイハツ)。軽の競争は熾烈。「猫バス」の生まれ変わりには期待したい。
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