■車にも「傾斜」はストレスになる
ボディの歪みも心配なところだ。傾斜した駐車スペースにクルマを止めて、ドアやトランクを開けたときに平地よりも動きが渋い、あるいは閉まりが悪いと感じたとしたら、ボディがわずかに歪んでいる可能性がある……。
またボディ各部の水抜き穴から、きれいに排水することができず、どこかに水が偏ってたまり気味になり、それがボディ内部の錆の原因になることも考えられる。
あとは傾きによる油脂類の偏りも心配だ。ガソリンなどはよほど残量が少ないときでなければ、液面が傾いて燃料ポンプが吸わないといったことにはならいだろう。だが傾斜地に駐車中は、燃料計の表示は正確とはいえない。
そしてオイル類の偏りも気になるところ。例えばエンジンオイルがオイルパンのなかで偏ってしまうと、始動時にオイルがきちんと各部まで行き渡らない恐れがある。
主な保管場所が傾斜している駐車場の人は、オイルの量を小まめにチェックし、つねにオイルレベルゲージの上限(アッパーレベル)まで、たっぷりオイルが入っている状態にしておきたい。
その上で、ドライスタートをするときは、油圧計を確認し、オイルチェックランプの消えるタイミングが遅くなっていないか気を配るようにしよう。
ここまで神経質にならなくても、よほど駐車場の傾斜がきつくない限り、壊れる・壊れないという意味ではほとんど心配ないだろう。
だが、長時間の傾斜地への駐車がクルマへのストレスとなることは間違いないので、クルマ好きなら事情が許す範囲で、なるべく平地の駐車場を普段の保管場所にするのがベストだろう。
【画像ギャラリー】座る姿勢が悪いと骨格が歪むように、車も傾斜地に停めていると歪みます!? 傾斜付き駐車場の注意点(6枚)画像ギャラリー
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