サンルーフ人気復活ってマジ?  EVで大増殖中のパノラマルーフはどうなのよ

アリアはB6にオプション、リミテッドに標準装備

EVにはなぜサンルーフが多い?
アリアはリミテッドにパノラミックガラスサンルーフが標準装備となる

 BEVでは先んじた日産は、去る5月に軽自動車のEVである「サクラ」(三菱はeKクロスEV)の導入で注目されているが、BEVとして2021年6月に発表された、クロスオーバーSUVであるアリアを見てみよう。

 車両価格はB6(バッテリー容量:66kWh、FWD)の539万円からB9 e-4ORCEリミテッド(同:91kWh、4WD)の790万200円となり、500万円オーバーのカテゴリーに入る。ちなみに、リーフに設定がないのは開発段階からコストを抑えることを重視した所以だろう。

 アリアに用意されているパノラミックガラスルーフ(電動チルト&スライド、電動格納式シェード付、リモート機能付)は、B6仕様ではメーカー・セットオプションとしてプロパイロット2.0などとの組み合わせとなる。なお、現状でラインナップされている「リミテッド」では標準装備となっている。

輸入EVのサンルーフはもはやあたりまえ?

EVにはなぜサンルーフが多い?
メルセデスEQAのパノラミックスライディングルーフ

 輸入車に関しては、サンルーフは日本車ほど贅沢装備とはいえないだろう。日本市場では価格を含めて、輸入車であること自体がブランドとしての商品価値を備えていることから、サンルーフを装備するうえでのハードルは日本車よりも低いかもしれない。

 いわゆる高級感の演出手段としての大型ガラスルーフなどは、特にEVでは購入者に先進性やラグジュアリーな雰囲気を与えられるので、商品性をアピールすることのほうが重要なはずだ。

 ネガティブな要素である車重の増加と車両価格への影響についてだが、EVについては駆動用バッテリーの価格と搭載量の影響のほうが大きいと多くのメーカーが捉えているに違いない。コンパクトEVでは、これに一充電走行距離への影響をどう割り切るかにかかってくるはずだが、この点で言えば、輸入車EVのサイズ感であれば、サンルーフは設定しやすいはずだ。

 各輸入車ブランドを見ていくと、基本的には日本車と同様にメーカーオプションもしくは上位グレードに標準装備されていることがわかる。

 ドイツ勢では、メルセデス・ベンツのEVブランド「EQ」では、EQA(車両価格:733万円)にメーカーオプション(受注生産)として「パノラミックスライディングルーフ(挟み込み防止機能付き)」を設定、価格は17万円とされている。

可動式、固定式などバリエーションはさまざま

 BMWの電動化ブランドである「i」シリーズでは、大型SUVのBEVである「iX」(車両価格:1070~1280万円)にセットオプション装備される「ファーストクラスパッケージ」(価格:63万5000円)に「スカイラウンジパノラマガラスサンルーフ」を設定。サンシェードの機能をスイッチひとつでガラスを不透明にできる調光機能を備える。

EVにはなぜサンルーフが多い?
開放感が素晴らしいBMW iXのスカイラウンジパノラマガラスサンルーフ

 ポルシェのBEVであるタイカン(車両価格:1203~2468万円)では、昨年11月に日本市場にタイカンGTS(同:1807万円)を設定したが、新規のオプション装備として「サンシャインコントロール付パノラミックルーフ」を装着することができるようになった。

 すべてのタイカンモデルでオプションとして。2022年6月以降から受注開始予定。電気的に切り替え可能な液晶フィルムによって透明からマットに変わり、車内を暗くすることなく乗員をまぶしさから保護するというものだ。

 いっぽう、ステランティス・グループのフランス系ブランドを見ていくと、プジョーのBEVである「e-208/e-2008」の上級グレードのGT(e-208GT:464万6000円、e-2008GT:509万8000円)にメーカーオプションとして、異なる仕様のサンルーフが設定されている。

 e-208GTには「パノラミックガラスルーフ」(価格:10万2000円)、e-2008GTでは「パノラミックサンルーフ」(価格:14万円)が用意されている。コンパクトEVで数少ない設定といえる「パノラミックサンルーフ」は、後席頭上まで広がる面積を獲得、前半部分が外気を取り込める。キャビンのほぼ全体をカバーするために開放感があり、特殊加工が施されたガラス材により、熱線や紫外線をカットする(サンシェード付き)。

 シトロエン・ブランドの「Ë-C4エレクトロニック」には「ガラススライディングルーフ」を標準装備。先進性を謳うDSブランドでは、「DS 3クロスバックE-TENSE」にメーカーオプションとして「パノラミックガラスルーフ」を設定している(価格:10万2000円)。

 ジャガーIペイス(車両価格:1005~1139万円)には、パノラミックルーフがメーカーオプションとして用意され、価格は22万8000円の設定となっている。

 こうしてみていくと、そのほとんどがいわゆる「パノラマルーフ」であっても、車種によって前後で固定式か可動式か、全面採用か分割式かなど、バリエーションが存在することがわかる。開放感には多少なりとも差が生じるので、チェックしておいたほうがよいだろう。

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