サンルーフ人気復活ってマジ?  EVで大増殖中のパノラマルーフはどうなのよ

可動式、固定式などバリエーションはさまざま

 BMWの電動化ブランドである「i」シリーズでは、大型SUVのBEVである「iX」(車両価格:1070~1280万円)にセットオプション装備される「ファーストクラスパッケージ」(価格:63万5000円)に「スカイラウンジパノラマガラスサンルーフ」を設定。サンシェードの機能をスイッチひとつでガラスを不透明にできる調光機能を備える。

EVにはなぜサンルーフが多い?
開放感が素晴らしいBMW iXのスカイラウンジパノラマガラスサンルーフ

 ポルシェのBEVであるタイカン(車両価格:1203~2468万円)では、昨年11月に日本市場にタイカンGTS(同:1807万円)を設定したが、新規のオプション装備として「サンシャインコントロール付パノラミックルーフ」を装着することができるようになった。

 すべてのタイカンモデルでオプションとして。2022年6月以降から受注開始予定。電気的に切り替え可能な液晶フィルムによって透明からマットに変わり、車内を暗くすることなく乗員をまぶしさから保護するというものだ。

 いっぽう、ステランティス・グループのフランス系ブランドを見ていくと、プジョーのBEVである「e-208/e-2008」の上級グレードのGT(e-208GT:464万6000円、e-2008GT:509万8000円)にメーカーオプションとして、異なる仕様のサンルーフが設定されている。

 e-208GTには「パノラミックガラスルーフ」(価格:10万2000円)、e-2008GTでは「パノラミックサンルーフ」(価格:14万円)が用意されている。コンパクトEVで数少ない設定といえる「パノラミックサンルーフ」は、後席頭上まで広がる面積を獲得、前半部分が外気を取り込める。キャビンのほぼ全体をカバーするために開放感があり、特殊加工が施されたガラス材により、熱線や紫外線をカットする(サンシェード付き)。

 シトロエン・ブランドの「Ë-C4エレクトロニック」には「ガラススライディングルーフ」を標準装備。先進性を謳うDSブランドでは、「DS 3クロスバックE-TENSE」にメーカーオプションとして「パノラミックガラスルーフ」を設定している(価格:10万2000円)。

 ジャガーIペイス(車両価格:1005~1139万円)には、パノラミックルーフがメーカーオプションとして用意され、価格は22万8000円の設定となっている。

 こうしてみていくと、そのほとんどがいわゆる「パノラマルーフ」であっても、車種によって前後で固定式か可動式か、全面採用か分割式かなど、バリエーションが存在することがわかる。開放感には多少なりとも差が生じるので、チェックしておいたほうがよいだろう。

サンルーフが標準装備になる輸入EVはこれ!

 とはいえ、輸入車ブランドでサンルーフを標準装備として設定されている車種は意外に少ない。そんな中、EVメーカーのテスラは、全モデルでガラスルーフを標準装備している。ルーフ前後に広く備わるため、サンシェードのアフターパーツも見られる。

 欧州メーカーではVWグループのアウディがラインナップする「e-tron GT」が、「パノラマサンルーフ」を標準装備するのは、車両価格(1399~1799万円)もあるにせよ、ブランドの先進性を謳うアウディとしては必然的かもしれない。ちなみに、最新モデルのQ4 e-tron(車両価格:599~716万円)ではパノラマサンルーフがメーカーオプション設定されている(価格:22万円)。

EVにはなぜサンルーフが多い?
パノラマ・ガラス・サンルーフが標準装備となるボルボXC40リチャージ

 電動化を推し進めているボルボは、BEVであるC40リチャージ(車両価格:599万円)に固定式、XC40リチャージ(車両価格:579~679万円)は、チルトアップ機構を備える電動式の「パノラマ・ガラス・サンルーフ」がそれぞれ標準装備されている。

 日本市場では新興勢力といえる韓国のヒョンデ・アイオニック5(車両価格:479~589万円)は、上位グレードの「ラウンジ」と「ラウンジAWD」に、固定式ガラス製ルーフの「ビジョンルーフ」が標準装備となる。

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