スズキSUV「エスクード」ハイブリッド化でどう変わった?? ベストカー編集部員がよってたかって評価!!

■編集部イイボシはこう見た!

 今回の試乗車は強敵だ。何を書けばいいのかわからない。調べたら、この4代目は2015年登場。意外に新しくてまだ7年。もう10年以上経っている気がしていたから、古さを逆手に取ってネタを探そうと思ったがそれもできない。生産国であるハンガリーに思いを馳せてみようとも思うが、行ったことないので何も思い浮かばない。

 試乗してひとつ感じたのは、街中だろうと高速だろうと「SPORTモード」一択だろうということ。そこに放り込んでおけばキビキビ走れて、なかなか楽しい。トヨタのハイブリッドよりもそこはいいが、そんな走り方をしていたら、当然燃費は伸びない。

 つまり「ストロングハイブリッド=低燃費」という常識を捨て「走りを元気にするハイブリッド」と思えばしっくりくるのかもしれない。もしも3ペダルMTでもあればマニア垂涎の1台になれたかもしれないが、そんな空想をしても埒が開かない。

 ひたすら思うのは「これで凄く安ければ……」ということだ。試乗車の車両価格約300万円、オプション込みで約330万円という価格から50万円ほど引いてほしい。それならマニアックな走りの楽しさも加味して競争力はありそうだ。無理だよね。

●編集部イイボシの評価
・パワー感:★★★☆☆
・乗り心地:★★☆☆☆
・お買い得度:★★☆☆☆

■編集部ウメキはこう見た!

 あれれ!? スズキってAGSを介したストロングハイブリッドは「やめる」方向とばかり思ってましたよ……。ところがどっこい、AGSが6速になっていたり、モーター出力が倍増(13.6ps/3.1kgm→33.4ps/6.1kgm)するなど、進化しちゃってますよ、これ!

 なんで、このストロングハイブリッドを搭載するのがハンガリー生産のエスクードなのか???? という疑問を抱きながら乗ってみると、おおおおおっ! めちゃめちゃスムーズ! 街中を普通に加速するような場面なら、トルコン有段ATと感じるほどの自然な変速フィールなのよ。

 シングルクラッチ自動変速で感じる「空走感」がない。上手いこと出力アップしたモーターが変速時の空走を埋めているんだろうね。全開加速だと若干のシフトショックを感じるものの、“ガックン”みたいなショックではない。

 って、エスクードのSUVとしての話よりもハイブリッドの話ばかりになっちゃったけど、それほどビックリしたってこと。エスクード、ちょっと足が固くて突き上げるような乗り心地なんだよなー。もうちょい足がしなやかに動いてほしいのよ。あとね、後席の座面がちょっと高いんだよね〜。

●編集部ウメキの評価
・パワー感:★★★☆☆
・乗り心地:★★☆☆☆
・お買い得度:★★☆☆☆

■編集部イチハラはこう見た!

エンジンはK15C型1.5L直列4気筒DOHCを搭載。スズキ独自の高効率技術デュアルジェットが投入されており、燃費と高出力を両立している。最高出力は101ps、最大トルクは13.5kgmだ
エンジンはK15C型1.5L直列4気筒DOHCを搭載。スズキ独自の高効率技術デュアルジェットが投入されており、燃費と高出力を両立している。最高出力は101ps、最大トルクは13.5kgmだ

 お恥ずかしながら、エスクードがデビューした2015年から数年間、クルマから離れていたこともあり、1.4Lターボのエスクードは運転したことがないので、ハイブリッドのみの評価となる。

 スズキのストロングハイブリッド+6速AGSは、走っている間終始マイルドな印象。エンジンがかかった状態でアクセルを踏み込むとモーターがアシストしている感はあるが、基本的にエンジンの主張が強いハイブリッドだと感じた。

 一方で気になっていた6速AGSは、シフトアップ時のトルク抜けによる空走感が5速AGSに比べて大きく改善されていて評価アップ!

 エスクードハイブリッドで最も特徴的なのはEV走行。モーターのみでガンガン走るのではなく、エンジンがストップして結果的にEV走行になる感じだが、発進から40km/h程度までモーターのみでの走行も可能だった。

 それよりも80km/hくらいまでの速度域でアクセルオフすると頻繁にエンジンがストップ、いわゆるコースティング状態になってこれが気持ちいい。エンジンの再始動時のショックもほとんどなく非常に出来がいい。

 7カ月の空白期間を経て復活したエスクード、デザインのアピール力は弱いが、乗り心地もいいし実用性高し!

●編集部イチハラの評価
・パワー感:★★☆☆☆
・乗り心地:★★★★☆
・お買い得度:★★★☆☆

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