スズキSUV「エスクード」ハイブリッド化でどう変わった?? ベストカー編集部員がよってたかって評価!!

■編集部ババはこう見た!

 いい意味で「落ち着ける」クルマ。「居心地がいい」と言いますか。アイポイントが高すぎず低すぎず、ちょうどいいSUVなんです。

 目の前のインパネ部も奇をてらったあしらいなしで落ち着ける。センターに鎮座するアナログ時計に「レクサスか!?」とニヤリとしながら走りだすと、低速ではモーターアシストがしっかり効いた加速感を味わえる。

「SPORTモード」にすれば、「うお〜。規格外の走りだぜ!」と心のなかで叫ぶ私。

 が、アクセルを踏み込むと「ブワ〜ン」というエンジン音が強すぎてハイブリッド感が失せる感覚というのは残念な部分。また路面のコツコツがタイヤからよく伝わり、乗り心地は今一歩。

 でも、30〜40km/hの低速巡航ならEV走行になるので、経済面では助かる部分。またACCはなかなかの制御のよさと感じた。前車のすぐ後ろまで走りを緩めないところはベンツ並みで(笑)、スムーズに減速し停止まで行う(止まった瞬間ブレーキを踏む必要あり)。使って損なし……の機能と思える。

 総じて、スマートに走るのが現行エスクードのたしなみ方と実感。1988年に登場した初代の、カタチを含めた荒々しさが懐かしい。それだけに現行モデルは個性が薄いですね。

●編集部ババの評価
・パワー感:★★★☆☆
・乗り心地:★★★☆☆
・お買い得度:★★☆☆☆

■編集部フルカワはこう見た!

 そういえば、現行エスクードは2015年の登場時に事前撮影会には行ったけれど、今まで試乗したことがありませんでした。

 それで、一時ラインナップから消えながらも1.5Lエンジンと6速AGSのトランスミッションを組み合わせたハイブリッドへと1.4Lターボから換装して復活したエスクードに初めて乗ったわけですが、もともとが7年前のデビュー車だけあってモデルの古さをところどころに感じながらも、独特のハイブリッドの走りを感じられる点が面白かったですよ。

 最近はEV走行をメインにした、静かで電動感が強いハイブリッド車が増えてますが、これはアクセルを踏むと積極的にエンジンがかかり、SPORTモードだとけっこう高回転も使って加速する。

 6速AGSもハイブリッドのモーターが介在することで、シングルクラッチならではの変速ショックをほとんど感じないのですが、わざとキックダウンをさせた時の軽いショックはむしろ、うまく制御しているなぁと感心させられました。ハイブリッドだけれどエンジン感が強い。

 燃費はトヨタのハイブリッドのほうがいいのでしょう。でもエスクードは操縦性も意外にスポーティで、走りの楽しいSUVだと思いました。

●編集部フルカワの評価
・パワー感:★★★☆☆
・乗り心地:★★★☆☆
・お買い得度:★☆☆☆☆

■編集部マツナガはこう見た!

室内はほかのスズキ車と異なった空間が広がっている。なかでもセンターのエアコンダクトに挟まれるように設置されたアナログ時計に目が行く
室内はほかのスズキ車と異なった空間が広がっている。なかでもセンターのエアコンダクトに挟まれるように設置されたアナログ時計に目が行く

 動力性能はライバルのキックスやヴェゼルより上かな? と思わせるようなパワートレーンの出来です。モーターのアシストがよく効くからアクセルを踏んだ時のピックアップがよくて、軽快に加速します。SPORTモードだと特に実感できるのでぜひ試してほしいですね。

 ECOモードだとしっかり回生ブレーキが効きます、エンジンの回転数の上がり方もマイルドになって静かです。スズキのハイブリッドシステムの進化を感じられます。

 ハンドリングは、手ごたえが軽いのが△。アシがふにゃふにゃしてる感覚はないけど、接地感もあまり感じられず。

 前回評価したシビックのようなハンドリングを求めてはいけません。バチがあたります。乗り心地などはクラス標準レベルで、可もなく不可もなくといった感じで特に印象には残りません。

 ほぼ300万円のクルマなので、買うならやはりトキメキが必要になります。エスクードにそれがあるのかというと「もっと頑張りましょう」という感じ。

 コスパや燃費で見るとヤリスクロス、内外装のクォリティを見るとCX-30やヴェゼルに分があります。スイスポが90万円ほど安く買える状況でエスクードは推しにくいというのが率直な感想ですね。

●編集部マツナガの評価
・パワー感:★★★★☆
・乗り心地:★★★☆☆
・お買い得度:★☆☆☆☆

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