車内温度に要注意! ETCカードは付けっぱなしだと溶けてしまう? それとも毎回外すのが必須?

■クルマに備え付けの電子アクセサリーも要注意

最近のETCカードには耐熱カードが増えているが、ETCカードを挿入する車載器側やドラレコなどの車載機器は取り扱い説明書に目を通し、動作保証温度を確認しておこう(umaruchan4678@AdobeStock)
最近のETCカードには耐熱カードが増えているが、ETCカードを挿入する車載器側やドラレコなどの車載機器は取り扱い説明書に目を通し、動作保証温度を確認しておこう(umaruchan4678@AdobeStock)

 最近話題になっているのがETC車載器のトラブルだ。取り付け場所による差も大きいが、ETC車載器のトラブルとしては作動しなくなる、カードが抜けなくなるなどがある。

 その原因にはETC車載器自体の問題とクレジットカードの問題がある。これは分けて考えるべきだろう。

 一般的にクレジットカードは60℃前後までは耐えられるようだが、それを超えると柔らかくなって形状を保てなくなってしまう。これによってETC車載器からカードが抜けない、認識しなくなり使えないというトラブルが発生するのだ。

 しかしETCカードの場合は、すでに耐熱カードの採用が進んでおり、80℃までは変形を防ぐものとなってきているようだ。

 したがって取り付け場所が日に当たるなど、よほど環境が悪くなければ、ETC車載器関連のトラブルは減少していくことになりそうだ。なおETC車載器は、日本のメーカーであればほとんどが85℃までは作動温度を保証している。

 ETCカードのICチップも樹脂のカード本体より耐熱性があるので、よほど高温下で繰り返し加熱されなければ、壊れることはない。

 ICチップは温度よりも静電気やサージ電圧(バッテリー上がりなどで外部から電流を供給する際に火花によって高電圧の逆電流が流れる現象)によって破壊されるほうが可能性は高いだろう。

 またETCカードはクレジットカードと紐付いていることから、悪用を防止するためにクルマを降りるときには抜いておいたほうがいい、という記事を見かけることもある。

 そもそもETCカードは高速道路での利用専用に用意されたモノであり、通常のクレジットカードとしては利用できない仕様になっていた。

 これがクルマに保管しっぱなしでも安心できる理由だったのだが、クレジットカード会社の中には、他社と差別化を図るためにクレジットカード一体型のETCカードを用意したところもあったのだ。

 あった、と過去形なのは、2018年の法改正によりETCカード一体型のクレジットカードは発行が禁止されたからである。そういうモノが車内にあると知られると、車上荒らしが狙う原因になるのだから当然のことだ。

 今後、ETCカードは耐熱カードが常識となれば、クルマを降りるときにいちいちカードを抜く必要は完全になくなるだろう。

 ドライブレコーダーは普及率が高まって、炎天下でもフロントウインドウに取り付けたままになっているクルマが増えている。これはメーカーによって作動温度や保管温度(保管状態で品質を保証できる温度)が変わってくるからだが、信頼できるメーカーを選ぶしかない。

 取扱説明書などに動作保証温度などの記載があれば、それを超えないように管理すべきだろう。

 駐車中の監視モードを利用しているなら、駐車中は外しておくという選択肢はないが、そうでないならサンシェードを取り付ける時にドラレコを外すという習慣を付けるようにするのもいい。

 室温=車内に置いてあるモノの温度、ではないから置く場所によっても機器の安全性は変わってくる。直射日光を浴びるモノが熱くなって室温を上昇させるので、ダッシュボードの上は何も置かないようにするべきだ。

 夏場は車内に保管するものは蓋が固定できるトランクボックスなどに入れて、できればラゲッジルームに入れておくようにしたい。

 車内の温度上昇を抑える工夫も重要だ。ダッシュボードに立てるサンシェードは短時間であれば車内温度の上昇を抑えられるし、ダッシュボードの大部分を直射日光から守れるので利用した方がいい。さらに車内温度を抑えたいなら、車体の外側から覆うウインドウカバーを利用したほうが効果的だ。

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