三菱のPHEVはランエボ譲りで走りも燃費もトップ級
アウトランダーPHEVは、ホンダのi-MMDと似たシステムだ。エンジンで発電してモーターで走り、高速域ではエンジンも介入する。また、大容量のリチウムイオン電池を搭載して外部電源から充電し、その電力でEV走行も可能だ。
リアにもモーターを配した2モーターのAWDということも特徴。ごく最近マイナーチェンジを実施したが、従来モデルとは一変して走りの質感が変わった。
エンジンは2.0Lから2.4Lアトキンソンサイクルとなり、効率とエンジン音が改善。そして、前後モーターのトルクがアップされ新たにSモードが加わった。
このSモードでワインディングを走ると、面白いように少ない操舵角でコーナーをクリアする。しかも、その時の安定感も高い。
具体的には“ベクタリング”という効果でコーナリングしているのだが、これは左右のトルク変動を利用したもの。
特にアウトランダーPHEVは、リアを1モーターでベクタリング効果を出しているところが凄い! ランエボで磨いたS-AWCの成果がここに結実している。SUVなのにタイトコーナーを攻めるのが楽しくて仕方がない。
“マイルドHVの強化版” スズキ ストロングHVの実力は?
最近ベンツCクラスに直4・1.5Lターボ+48Vの発電&駆動が行えるジェネレーターを採用するマイルドハイブリッドがデビュー。これはコストや整備性に優れるシステムだ。
これに対して、スズキがスイフトに採用する「ストロングハイブリッド」は、100Vで駆動する小型モーターを、マイルドハイブリッドのようにエンジンクーリングファン等と同じベルト上ではなく、直接駆動できる位置に置いているもの。
低出力ながらコンパクトで安価というのがポイントだが、モーターのみでの走行も可能というところがミソ。
マニュアルトランスミッションを応用したAGSとの相性が良く、AGSの変速ラグストレスをあまり感じなく、AGSのメリットでもあるダイレクト感の高いスポーティな走りが楽しい。
◆各メーカー ハイブリッドの寸評
・三菱 PHEV(アウトランダー)
走りの楽しさ/5
燃費性能/4
総合評価/4.5
・ホンダ i-DCD(i-MMD)【フィット(アコード)】
走りの楽しさ/4(4.5)
燃費性能/4(4.5)
総合評価/4(4.5)
・日産 e-POWER【ノート、セレナ】
走りの楽しさ/4
燃費性能/4
総合評価/4
・トヨタ THSII【カローラスポーツなど】
走りの楽しさ/2.5
燃費性能/5
総合評価/4
・スズキ ストロングHV【スイフトなど】
走りの楽しさ/3.5
燃費性能/3.5
総合評価/3.5
・スバル e-BOXER【フォレスター、XV】
走りの楽しさ/3.5
燃費性能/3
総合評価/3.5
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