おっさんはコスパ最強のポルシェである2代目ボクスターに一度は乗るべし!【おっさんはこれに乗れ!】

■晴れてポルシェとなった2代目モデル

 ここまで読んだおっさんカーマニア諸君は、もはやボクスターを買うことを決意していることだろう。そこで、その背中をさらに押してみたい。ボクスターは、歴代モデルすべて、996型911ティプトロよりも乗り味がスポーティだ。なにせオープンカーなので、それだけでスポーティ感は数倍に増幅されるが、素性としてもスポーティである。

 初代ボクスターが誕生したのは1996年。1997年登場の996型911とほぼ同時期だが、ボディの軽さやハンドリングのクイックさに関しては、996型を上回っている。しかも初代ボクスターの中古相場は100万円台が中心! 100万円を切るタマもある。爆安だぜ!

 つまり初代ボクスターなら、「100万円以下のポルシェを買う」という、人生の大冒険を実行することも可能だ。カネをドブに捨てるつもりでトライすれば、「意外と走るよ!」みたいなことになる確率は高いだろう、たぶん。

 しかしさすがにその選択は、多くの皆様におすすめできるものではない。私が自信を持ってスイセンするのは、2代目ボクスター(あるいはその兄弟の初代ケイマン)である!

初代モデルの大成功をうけてフルモデルチェンジ。2代目モデルは2004年に発表された
初代モデルの大成功をうけてフルモデルチェンジ。2代目モデルは2004年に発表された

 2代目ボクスターの走りは、あらゆる意味で、初代を大きくしのいでいた。初代ボクスターは多少不安定なところのあるクルマだったが、2代目は別物。スポーツカーとして完璧だった。ボクスターは2代目で完成されたのだ! 3代目、4代目は、そこからそれほど大きく進化はしていない! というのは極論だが、一般道を普通に乗る限り、そう言い切ってしまっても間違いではない。

 考えて見れば、それは当然のことである。初代ボクスターは、なにせ「初代」だ。いろいろ至らないところがあって当然。ポルシェにとって初の水冷911だった996型のデキがイマイチだったのと同じである。

 が、996は997になって、大幅に質感が向上した。同じくボクスターも、2代目で大幅に質感が向上したのだ! ヘッドライト形状が、不人気の涙目から丸型(正確には楕円)になったのも同じ。2代目ボクスターは、どこから見てもポルシェになった!

■水平対向6気筒の小気味いい味わい

 我々カーマニアは、911とボクスターはまったく別のクルマという認識だが、世間一般はそうではない。どっちもポルシェだし、多くの人は見分けすらつかない。本当である。

 それはともかく、2代目ボクスターは、いま乗ってもスポーツカーとして完璧だ。なにより、エンジンが911と同じく、水平対向6気筒なのがスバラシイ。排気量は2.7Lと3.2L(後期型は2.9Lと3.4L)だが、小さいほうで十分だし、小さいほうがむしろ回転フィールが小気味いい。

 現在の718ボクスター/ケイマンの水平対向4気筒ターボも、バリバリ回っていいエンジンだが、おっさんなら、水平対向6気筒NAの、まったりと小気味いい味わいに惹かれるのが自然だろう。

アナログメーターがスポーツカーらしさを強調するインテリア。5速MT(ボクスターSは6速)がラインナップされた
アナログメーターがスポーツカーらしさを強調するインテリア。5速MT(ボクスターSは6速)がラインナップされた

 2代目ボクスターの中古車相場は、平均して300万円である。前期型なら200万円台前半から。後期型でもギリギリ300万円台で買える。300万円というお値段は、決して安くはないが、今や国産新車の平均価格がそれくらいであることを思えば、ウルトラ安いんじゃないだろうか? 男として、人生一度はポルシェに乗る! という大英断のハードルは、ビックリするほど低い気がしないか?

 ちなみに、3代目ボクスターになると、中古相場は一気に平均600万円にまで上昇する。なぜなら3代目は、最後の水平対向6気筒を搭載したボクスターだからだ。

 4代目の718ボクスターは、水平対向4発ターボにダウサイジングされた。あまりにも6発人気が高いので、近年、4代目でも6発搭載モデルが復活したが、とにかくポルシェと言えばボクサー6。それを思うと、6発が300万円で買える2代目ボクスターのコスパの高さは圧倒的だ。

 おっさんは、コスパ最強のポルシェである2代目ボクスターに乗ってから死ね!

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