駐車が苦手な方必見!元教習所指導員が駐車について徹底解説!!

駐車が苦手な方必見!元教習所指導員が駐車について徹底解説!!

 車を止めるときは、バックで駐車するドライバーが多いです。もちろん、前進で駐車するドライバーもいますが、駐車場を見渡すとバック駐車している車のほうが多く見られます。

 しかし、何度も切り替えしてしまったり、どのように車を動かして良いのかわからなかったりするなど、バック駐車が苦手という方も多いのではないでしょうか。

 そこで今回は、教習所での指導経験がある筆者がバック駐車のコツをお伝えします。

文/齊藤優太
アイキャッチ画像/Oleksandr- stock.adobe.com
写真/Adobestock、TOYOTA、NISSAN

【画像ギャラリー】リモート操作も可能!? 最新駐車システムとはなにか!!?(18枚)画像ギャラリー

駐車のときは事前の目標設定を忘れずに!

 駐車するときは、「ここに停める!」という目標を明確に設定することがポイントです。

 動画サイトやウェブサイトなどを見ると、「駐車のコツ!」や「絶対できる駐車!」など数多くの情報が出回っています。これらのなかには、車の誘導方法や後輪のことだけをピックアップしているものも少なくありません。もちろん、車の誘導方法や後輪の意識は大切です。

 しかし、車の誘導や後輪だけを意識していても、どこに車を停めるのかということが明確でなければバックしながら車の向きを調整することができません。そのため、車を誘導したり、後輪を意識したりする前に、どこに車を停めるのかという目標を明確にしておくことが大切です。

●目標設定のポイントと角度づけについて

 駐車場所の目標を設定するときは、車で見えなくなる前に、駐車スペースの全体像を把握しておくことがポイントとなります。

 駐車スペースの全体像を把握できたら、駐車したい場所に対して、なるべく縦列(駐車スペースから車を前進させただけの状態)になるよう自車の角度をつけます。

 この角度づけについては、「45度」や「少しだけ」など、さまざまな意見がありますが、最も簡単な駐車方法は、駐車スペースに対して自車が縦列になるようにしてからバックすることです。そのため、角度にこだわるのではなく、「なるべく縦列状態にする」ということを意識するとよいでしょう。

 また、別の考え方としては、駐車スペースから車を出したときの軌道上に自車を誘導するという方法があります。駐車スペースから車を出せるということは、バックでも入れるということです。車を出したときの軌道をイメージできる場合は、出庫するときの軌道上に車を誘導するとよいでしょう。

バックするときは車の四隅に注意しながらハンドルで向きを調整する

自車の周囲に危険がないか頻繁に目配り・気配りすることが肝心だ。最新の駐車システムが誕生しているが、目視確認も大事だ。駐車時はもちろんのこと、発車時にも注意をしよう(写真:motortion- stock.adobe.com)
自車の周囲に危険がないか頻繁に目配り・気配りすることが肝心だ。最新の駐車システムが誕生しているが、目視確認も大事だ。駐車時はもちろんのこと、発車時にも注意をしよう(写真:motortion- stock.adobe.com)

 前進で車の誘導ができたら、バックで駐車スペースに車を停めます。このときに、ミラーや目視などで車の四隅に注意を配ることと、歩いている人と同じか歩いている人よりも遅い速度で車を動かしながら、ハンドルで車の向きを調整しながら駐車することがポイントです。

 バックするときに、後輪ばかり気にしたり、バックモニターばかり注視したりすることがあるかもしれません。しかし、駐車スペースの周囲には、左右に車が停まっていたり、自車の斜め前方に壁などの障害物があったりします。

 そのため、一点ばかりを見ていると、周囲の状況が把握できず、事故を起こしてしまうかもしれません。

 筆者は、運転レクチャーもしています。駐車のレクチャーするときは、「ミラーや目視で車の四隅に注意を配りながらバックしてください」と伝え、自車の周囲に危険がないか頻繁に目配り・気配りするよう指導しています。

 また、車の四隅を意識するクセがつけば、周囲の危険をいち早く見つけることができたり、駐車スペースに対して自車がどこにいるのか把握できたりします。さらに、バックモニターを頼りにすることなく駐車することもできるようになるでしょう。

●低速を作れることが大切

 バック駐車しているときは、歩いている人と同じか、歩いている人に抜かされるくらいの低速で車を動かしながら、ハンドルを操作して車の進行方向を調整し、駐車スペースに車を停めます。

 この「動かしながら調整する」ができるようになれば、据え切りすることがなくなり、タイヤをはじめとする車の足まわりへの負荷を抑えることもできます。

 あまりにも低速で駐車していると、駐車しているドライバーは周囲の車に迷惑をかけていると考えてしまうことがあるでしょう。また、周囲のドライバーは、速度が遅すぎる駐車を待っていることがストレスに感じるという方もいるでしょう。

 どちらの意見も理解できますが、焦って駐車しようとして事故を起こしてしまうと損害賠償責任などを負わなければなりません。そのため、駐車するときは多少時間がかかっても周囲の安全を確認しながら慎重に車を停めるようにしましょう。

 また、ショピングモールなど後続車がいる場所で駐車する際は、ハザードランプを点滅させ、駐車することを周知すると、追突事故の防止になります。ハザードランプを有効に使って駐車場内での事故を起こさないようにしましょう。

次ページは : 教習所を卒業しても駐車ができない理由

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