テクノロジーの導入と併せて、交通ルールの改訂も必要では
海外のスクールバスでは、日本と同じくシートベルトはないのだが、確実に子供たちの安全が確保されるよう、スクールバスのつくりや交通ルールが工夫されている。
スクールバスのボディ本体を夕方でも目立つ黄色で塗り、ボディサイドには車体強度を高めるために補強板を装着。子供たちがスクールバスへ乗り降りする際には、バスに備え付けられた「STOPサイン」が赤く点灯、その間は後続車や対向車も停車して待つ必要があり、守らなければスクールバスの運転手が警察へ通報できるそう。ちなみに、車内置き去り防止対策として、運転者がスクールバスを車庫などへ止めるためにエンジンオフにすると、最後列にあるブザー停止ボタンを押すまでブザーが鳴り続けるという。
日本の幼稚園バスのようなコンパクトさではないため、狭い道での機動力が低かったり、日本の幼稚園バスにあるような園児を楽しませるラッピングはないのだが、見習うべき点はあると思う。
日本でも、幼稚園児でも取り外しできるような幼稚園バス用の保護ベルトを開発し、販売を始めたメーカーが登場している。まだまだ種類は少なく、座席シートにベルトを取り付ける改造には高いコストがかかるため、普及するのはまだまだ先になりそうだが、政府補助金によるサポートなどを求める声も大きい。交通ルールに関しても、道路事情が違う日本では、海外と同じ対応は難しいかもしれないが、検討の余地はあると思う。
いまは「置き去り」ばかりに世間の目が向けられている幼稚園送迎バスだが、(もちろん2度と置き去りが起きないようにすることも必要なのだが)、シートベルト・チャイルドシートに関しても、対策が進むことを期待したい。
【画像ギャラリー】なぜ幼稚園バスにはシートベルトやチャイルドシートが義務化されていないのか その理由と今後(7枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方