原則として、一般道高速道路を問わず全席で着用が義務化されているシートベルト。しかし、一部例外もあり、そもそもシートベルトの設置を「不要」とする乗り物もある。そのひとつが一般道を走る路線バスで、シートベルトの脱着やその確認にかかる時間などで利便性が損なわれるとして、シートベルトが設置されていない(PHOTO:写真AC_たかさくら)
幼稚園の送迎バスも同様の考え方が前提で、幼児は自分でシートベルトを着脱できない可能性があり、火災などの緊急時の脱出が困難になるなどの理由から設置の義務はない(PHOTO:写真AC_acworks)
幼稚園送迎バスにシートベルトやチャイルドシートが義務化されていない理由のひとつとして、園バスは事故発生率が低いということがあるそうだ。しかし、事故がないわけではないし、体重の軽い園児であれば、シートベルトをしていないと、ほんのちょっとの衝撃でも怪我をするリスクが高い(PHOTO:写真AC_titiu3u)
幼児全員にシートベルト装着を義務化すべき、という意見もある。「脱着補助のため、全ての幼稚園バスに補助員導入を義務化する」、「政府が補助金を出し、シートベルトの固定を確認するシステムを導入する」などすれば、課題は解消されるのではないか、ということだ(PHOTO:写真AC_78design)
海外のスクールバスでは、日本と同じくシートベルトはないが、確実に子供たちの安全が確保されるよう、スクールバスのつくりや交通ルールが工夫されている(PHOTO:写真AC_acworks)
海外のスクールバス。子供たちが乗り降りする際は、「STOPサイン」が赤く点灯、その間は後続車や対向車も停車して待たなければならない。守らなければスクールバスの運転手が警察へ通報できるそうだ
日本でも、幼稚園児でも取り外しできるような幼稚園バス用の保護ベルトの販売を始めたメーカーが登場。普及するのはまだまだ先になりそうだが、政府補助金によるサポートなどを求める声も大きい。交通ルールに関しても、道路事情が異なる海外と同じ対応は難しいだろうが、検討の余地はあるだろう(PHOTO:写真AC_bBear)