ボルボ XC40が選ばれた今年の日本カー・オブ・ザ・イヤー(COTY)だが、その前段階でXC40を含め、クラウンやカローラスポーツなどが“10ベスト”に選出された(※フォレスターは受賞を辞退)。
ちなみに、COTYは、今年の場合2017年11月1日から2018年10月31日までに発売された新車で、「年間販売台数が500台以上見込まれている乗用車」が対象。つまり、どんなに良くても少量生産のクルマ(ルノーなどは例年ノミネートされていない)や商用車は対象外なのだ。
>>日本カー・オブ・ザ・イヤー 2018-2019 最終結果
■日本カー・オブ・ザ・イヤー 2018-2019 【10ベスト】
・スバル フォレスター(※受賞辞退)
・トヨタ カローラスポーツ
・トヨタ クラウン
・ホンダ クラリティPHEV
・マツダ CX-8
・三菱 エクリプスクロス
・アルファロメオ ステルヴィオ
・BMW X2
・ボルボ XC40
・VW ポロ
上記が今回10ベストに選ばれたクルマたちだ。選考を辞退したジムニー然り、10ベストに漏れた魅力的な新車も数多く存在する。そこで、上記リストにある10ベスト車を除いた新車のなかから5名の評論家が「10ベストか漏れたクルマの10ベスト」を選出。販売台数が少ないクルマも、商用車も対象とした。その顔触れは、本賞以上に個性派揃い!?
写真:編集部
ベストカー 2018年12月26日号
「ジムニーの辞退は残念」/国沢光宏
今年原稿を書いていて一番手応えあったのはジムニーであります。といった点からすればCOTYの対象から辞退したのは、残念でならない。同じくN-VANも手応えありましたね。これまた商用車を対象にしないというレギュレーションにより、対象にならなかった。
ただ、国沢光宏が最終選考で高い点をこの2車に入れるかとなれば、明確に「いいえ」。クルマのコンセプトについちゃ大いに評価できるも、試乗してみたら私の基準だと厳しい。魅力あったら買っていた。
上記2車と好対照なのがセンチュリーとボルボV60。仕上がり具合は素晴らしい! センチュリーに乗ると「さすがに日本を代表するVIPカーだなぁ」だし、V60も「安全性とクルマの楽しさを両立している点で凄い!」。
センチュリーとV60、COTYの10台に入れようと大いに迷ったけれど、私が選考委員になった時から「イヤーカーはいろんなメーカーから選びたい」と考えているため、今年はクラウンとXC40を選んだ次第。以上4車種、最終選考に残ってほしかった。
残る6車種についちゃ試乗していないため、いいクルマかそうでもないのか不明。じゃ何で選んだかといえば、【1】編集部からの依頼で10台を選べと言われた。【2】乗っているクルマだけから選ばなかったのは、乗っていないクルマのほうが楽しそうな気がするから、の2点。
なかでもアルピーヌA110とメガーヌR.S.、ベンツS400d、アウディA8には相当期待している。近々試乗してみたいと思います。
「今年最大のスターはアルピーヌ」/清水草一
2018年最大のスターは、アルピーヌA110ですね。ほぼポッと出て、いきなりケイマンを超える走りを見せたのはスゲエ。
というより、スポーツカーとして現状これ以上楽しいクルマはないだろう。レア度が高いから注目度も高いはず。エンスーとして涙が出るような逸材でした。
続いてステキだったのは、ジムニー&ジムニーシエラ。「もうGクラスはいらない」と思わせてくれたんだから、エンスーとして涙が出ます。Gクラスを卒業したらジムニー! つまり、Gクラスよりステージは上! と思わせる高尚さみたいなものがあるんだよね。
スズキは今年COTYを辞退したわけだけど、そんなこたぁまったくどうでもいいわけで、4代目ジムニーの名声は、今後20年は続くでしょう。
3代目センチュリーの登場にも感動したなぁ。とろけるような乗り味は、ロールスロイス・ファントムを超えた! とすら感じさせた。
センチュリーは、ホイールの大径化&タイヤのロープロファイル化みたいな時代の流れと、あんまり関係ないのがスバラシイ。だからファントムを捉えることができたんだよね。
思えばジムニーもセンチュリーも、モデルチェンジは20年に一度くらいしかないわけで、それが同時にきただけで惑星直列みたいなもんだ。めでたいなぁ。
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