■お題「隠れた実力がある商用車 2台」
(選出&TEXT/国沢光宏)
ミニキャブMiEVはもっともっと売れていいと思う。なぜか? 安くて便利だからにほかならない。
今や都市部から離れるとガソリンスタンド事情が急速に悪くなる。日曜日は60kmくらい走って山を越えないとガソリン入れられない、という地域だって珍しくない(徳島県の美馬地域がそうでした)。
いっぽう、電気ならすべての家にきています。しかも軽自動車って移動距離短い。せいぜい1日60kmといった程度。そんな使い方にピッタリなのが電気自動車だったりして。
こう書くと「電気自動車は高いでしょ?」と思うことだろう。そんなことありません。先日ミニキャブMiEVは値下げしたため、1BOXタイプは198万6120円、トラックタイプは165万5640円からある。8万kmくらい走ったら、ガソリンエンジン車との金額差を電気とガソリンの価格差でカバーできてしまう。
参考までに、ミニキャブMiEVに搭載されている東芝製の電池ときたら、寿命無限。3000回の繰り返し充電に耐える。60km毎の充電でも18万kmもつということ。ガソリン車より圧倒的に安い。
もう一台のおすすめはNV350キャラバン。
これの販売台数はハイエースに大きく引き離されている。じゃクルマの性能で負けているのか、と聞かれたら「いいえ」。
デザインも使い勝手も性能も価格も負けていない。乗り心地なんかハイエースを大きく凌ぐ。ディーゼルエンジン車のAT車だってハイエースの4速に対し、こちらは5速。販売苦戦は単にNV350の魅力をアピールできていないのだろう。
多くの日産車に共通することながら、国内販売にヤル気を感じないのだった。負けてる商品を売るのは難しいけど逆なら簡単だと思います。
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三菱 MiEV…中古車相場は50万円〜80万円前後といったところ。
日産 NV350キャラバン…価格は安いものなら80万円前後からとなっている。
■お題「アラフォー世代に乗ってほしい」2台
(選出&TEXT/岩貞るみこ)
40歳くらいになると、女性も男性も人生の着地点を探り始める。結婚とか出産とか、仕事とか出世とか、いろんなものが見えてきちゃうからだ。そんな時、ちんまりまとまったクルマに乗ってどうする。クルマエンゲルを上げろというのではない。ここからの人生を消化試合のようにすごさないためのクルマ選びである。
すすめたいのがフォードフィエスタとルノーキャプチャーである。あまり街で見かけない両車。見かけない→売れていない→売る時買いたたかれる→乗らない。まったくもって負のスパイラルである。
ちょっと待った。売る時を考えて乗ることこそ、人生の消化試合だ。だまされたと思ってこの2台に乗ってみてほしい。結果、だまされたままに終わっても責任は持てないけれど。
フィエスタのよさは、体脂肪率3%を感じさせる反応のいいキレのある走り。そして、全自動車メーカーのエンジン担当者が憧れる(イワサダ予測)、反応のよい1Lエンジンである。
日本での地味な立ち位置からは考えられないほど走りは華やかで、密かに脚光を浴びているのだ。単なるコンパクトカーと思ったら、カウンターパンチの鉄拳を浴びることになる。強烈な一撃だ。打たれた衝撃でその後の人生、アタマお花畑のまま生きるのも悪くないとすら思ってしまう。
キャプチャーは脚のやわやわ感がたまらない。
ドイツ系のスキのない脚に比べ、街をゆくと情けないほどのへにゃへにゃぶりである。しかし、高速へ行った時はどうよ? ひたーっと安定する激変ぶり。同一人物なのアナタ? と、目からハートマークが大放出する。日常生活からの変身願望を十二分に味わわせてくれること請け合いだ。
この2台が売れない理由はひとつ。ディーラー網の脆弱ぶりと踏んでいる。クルマは悪くないのよ、っつか、いいのよ。乗ってみて、人生観変わるから。
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フォード フィエスタ…フォードは2016年に日本市場を撤退したものの、サポート体制は維持されている(2018年12月現在)。
ルノー キャプチャー…中古車価格は100万円から200万円前後といったところ。
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