【キューブ、クラウン、ルノー…】 存在感は薄いけど魅力は無限大のクルマ 14選

【キューブ、クラウン、ルノー…】 存在感は薄いけど魅力は無限大のクルマ 14選

まず質問。みなさん、音楽は好きだろうか。もうひとつ質問。もし音楽がお好きなら、これまで好きになった音楽って、いつもどこから「入って」きただろうか?

CM、ラジオ・テレビ番組、ヒットチャート……もちろんそれらも“アリ”なのだが、タワレコや中古屋さんの片隅で、ほかの誰にも知られることなくその出会いを待っていた音が、ほかの何よりもあなたを夢中にしてしまうことだってある。

クルマもおなじではないだろうか。

売れ行きがイマイチだった、あんまり知られてない、年式もそこそこ、走行距離大丈夫か? それでもその一台があなたの生涯イチの相棒となることだってある。

売れゆきイマイチながら、実際乗ると「意外といいじゃない」的なクルマを、評論家7人に2台ずつ挙げ、よさを語ってもらった。今まで気づかなかったそのクルマの魅力、そしていままで気づくことのなかったクルマを見る「ものさし」にも気づいてもらえたなら最高だ。

※本稿は2014年12月のものに適宜修正を加えています。記載した中古車についての情報は2018年12月現在のものです
文:ベストカー編集部/写真:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2015年1月26日号


■お題「キラリと走りが光る車種」2台

(選出&TEXT/斎藤 聡)

 販売はイマイチだが“走りが楽しいクルマ”というお題であればプレマシーとスカイライン200GT-tを推したい。

プレマシーの魅力は、セダンやコンパクトカーのような感覚で運転できる操縦性にある。

背が高く重心の高いミニバンは腰高感のある独特の運転感覚がある。ところがプレマシーは、まるでセダンのような感覚で運転できる。単純に重心が低いということではなく、クルマがロールする時の中心点=ロールセンターとクルマの重心のバランスにマツダ独自のレシピを見つけたのではないだろうか。

ハンドルを切り出すと、着座位置は高めなのにとても自然に曲がっていく。操縦性がシャープとかスポーティというのではなく、ごく自然に運転しやすく、乗り心地がいい。今評判のマツダの操縦性が始まったのがこのクルマ、プレマシーなのだ。

もう一台の「乗ってもらいます」はスカイライン200GT-tだが、このクルマに乗ってもらうには条件がある。まずはスカイラインであるという思い入れを持たないこと。それからハンドルの微舵領域のフィーリングがいまひとつなので、そこに目をつぶれること。

これらさえ目をつぶれれば、シャシー性能やサスペンションセッティングはすごくいいと思う。ボディはかなり硬い……、つまりボディ剛性が高い印象がある。その硬いボディに取り付けられたサスペンションは設計値どおりに動き、バランスのいい走りを見せる。前後重量バランスのとれたFRならではの旋回感は、世界レベルにある。こんなクルマ、乗らない手はない。

ステアフィールも、切り出しのフィーリングの悪さはあるものの、握りこぶし1個とか2個切り出していくと、ハンドル操作にリニアにクルマの動きがついてくる。その一体感のある操縦感覚はできのいいFR車ならではのものだ。フロントミドシップFRとしてこのクルマを走らせると、多少のネガティブなフィーリングを差っ引いても面白い、楽しいと思わせる魅力がある。

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マツダ プレマシー…いまだに「なんでやめちゃったの?」という声も多いプレマシー。中古車は底値と思えるようなものが多いようだ。

日産 スカイライン200GT-t…中古車価格は10万円前後から ※リンクは「日産 スカイライン」での検索結果となります。

■お題「家族グルマとして意外といいこいつ」2台

(選出&TEXT/小沢コージ)

 家族グルマとして意外といいクルマ……。まずはアウトランダーでしょう。みなさん、アウトランダーのファミリーカーとしての魅力がわかっていないようですが、使ってみるといい。確かにスタイリングはやや凡庸で、全体のムーミンみたいなフォルムもやや眠いと小沢も認めます。

ただいまどき、ミディアムサイズのSUVで3列シートって非常に貴重。加え、4WDモデルも設定されており、悪路に強い三菱だけに悪路走破性もなかなかです。2.4L、2Lエンジンともども必要以上にパワフルではないけど、それなりに力はあり、家族5人でスキーやスノーボードに行くにはこれくらいは欲しいところ。それからインテリアの質感も悪くない。マジメな話、外観より室内はいいとオザワは思っております。

さらにもうひとつ加えると価格。イマドキこのサイズの本格的SUVで250万円スタートは珍しい。ウワサじゃ値引きも大きいって話で、非常にリーズナブルな選択ではないか。

オザワ的なもう1台のオススメはアベンシス。マジでコイツはVWが作ったパサートヴァリアントみたいなもの。

個性的なスタイリングはともかく、ラゲッジはやたらデカくて乗用ワゴン最大級。それから走りだが、エンジンは152ps、20.0kgmのパワー&トルクのスペックで、必要充分程度。

だが、イチバンの売りは乗り心地。イギリス工場で作られる逆輸入車だけに欧州車顔負けのクオリティ。多少硬めだがストロークのある乗り心地で、長距離走っても疲れない足回りである。

インテリアのクオリティもジミだがなかなかだ。そして最大の注目点は安さ。アベンシスクラスをドイツ車で買ったら300万円を超えるがコイツは200万円台。ずばりリーズナブルなファミリー用ワゴン。移動中、家族の会話が弾むに違いない。

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三菱 アウトランダー…中古車価格は30万円前後から。

トヨタ アベンシス…中古車価格は安いものなら30万円から。上限は200万円足らずといったところ。

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