欧州セダンに負けない本物の走りを提供した5ナンバーセダン 日産「プリメーラ」
1990年2月にデビューした日産のコンパクトセダン「プリメーラ」。80年代の販売不振を払拭するべく、日産が掲げた「901運動(1990年代までにハンドリングで世界ナンバーワンを目指す)」から生まれた、話題のニューカマーだった。
5ナンバーサイズのコンパクトなボディでありながら、シャシーの車体剛性アップとフロントマルチリンクサスの採用で欧州車に匹敵するハンドリング性能を実現。デザインもシンプルながらスタイリッシュで若々しく、実用性よりも走りをイメージさせる洗練されたものだった。
走りを意識し過ぎたせいか、乗り心地が硬いと辛口の評価があったものの、初代の販売は好調で、日産のイメージアップとセダンの常識を覆した一台となった。
1995年に登場した2代目は、リアにマルチリンクビームサスを採用して乗り心地の改善がなされ、走りを意識したスポーツセダンとしての魅力を向上。2001年には個性的で斬新なデザインを採用したものの、やはりセダン市場縮小の潮流には勝てず販売面では苦戦し、名車プリメーラは3代で幕を閉じた。
スバル初の高級車は完成度が高かった スバル「レガシィ」
「レガシィ」といえばステーションワゴンというイメージが強いと思うが、「スバル史上初の高級車」というコンセプトで誕生した初代「レガシィ」はセダンの出来も秀逸だった。
初代レガシィは1989年2月に登場。エンジンは新開発の1.8L 水平対向エンジンと、同2.0L NA、同インタークーラーターボの3タイプを用意。かの有名な「EJ」エンジン初搭載車だ。レガシィ最強グレード「RS」はセダンのみに設けられたもので、その最高出力は162kW(220ps)/6,400rpm、最大トルクは269.7Nm(27.5kgm)/4,000rpm。RSは10万キロ耐久走行時の平均速度223.345km/hという世界速度新記録(当時)を樹立し、スバル車の技術の高さとレガシィのポテンシャルを世間に知らしめた。
ラリーの世界ではインプレッサのほうが有名になったが、1990年から93年までWRCに参戦し、その第一線で闘う基礎を築いたのはこのレガシィであり、スバルの、そしてセダンのイメージアップに大いに貢献したモデルでもあった。当時のスバルの経営危機を救ったのも、このレガシィだ。
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現在は衰退してしまっている4ドアセダンだが、ここにきて、新型プリウスや新型クラウンクロスオーバーのように、スタイリッシュな4ドアスポーツセダンや、その亜種が誕生している。
4ドアセダンの持つ大人の雰囲気に、ピリッと辛めのスポーティな味付けをしたスポーツセダンは、SUVやミニバンでは味わえない「走りの良さ」や「スタイリングのカッコよさ」がある。特に新型プリウスは、これまでとはガラッと変えたスタイリッシュな形で登場しており、手ごろな価格が期待できることもあり、スポーティセダン好きには、久しぶりに楽しみな一台といえる。登場が楽しみだ。
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