■廃れたのは巨大モニター出現が最大の要因
コストも抑えることができ、メーターを見るときの視線移動が少なくて済むというメリットだらけのセンターメーター。それなのに新型プリウスを筆頭に採用をやめる車種が増えてきた理由だが、それはメーターよりもドライバーが目線を送る頻度が高いものが存在するようになったからだろう。
その頻度が高くなったものとは、ディスプレイモニターである。ナビゲーションの機能はもちろんのこと、近年のクルマではエアコンなどの操作もこのディスプレイで行う車種が増えてきており、ドライバーはメーター以上に目線をそちらに移す頻度が増えている。
そうなるとセンターメーターを採用した車種ではどうしてもメーターの下にディスプレイモニターが位置するようになり、結局のところ目線が下に下がりがちになり、前方不注意になる率は上がってしまうことは明白だろう。
■視線はモニターに集中!? むしろそっちが安全か
そういった理由もあり、近年のクルマではセンターメーターは採用せず、代わりにインストルメントパネル中央上部の一等地にはディスプレイモニターが陣取るようになったというワケなのだ。
実際、テスラの近年のモデルでは、すでにステアリングの前にメーター類は存在せず、すべての情報はセンターに備え付けられた大画面のディスプレイモニターに表示されるようになっており、情報は個別に表示するのではなく、一か所に表示することが最も視線移動が少なく安全であるという考えもある。
そのため、センターメーターが廃れ、センターディスプレイモニターが主流になるという未来もまた理にかなっていると言えるのかもしれないが、古い人間である筆者は“〇連メーター”のように目の前にズラリと並んだアナログな計器類にときめいてしまうわけで、なかなか複雑な気持ちであることもお伝えしておきたい。
【画像ギャラリー】とうとうお引っ越しです……歴代トヨタ プリウスのセンターメーターと新型プリウスのインストルメントパネル(14枚)画像ギャラリー
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