■冷却水利用のヒーター以外を利用するワザも! 冬の車内を快適にすごすには?
バブル期のトヨタ・マークII3兄弟などにはメーターカウル部分にすぐに温風が出る電熱線を使ったハンドヒーターが備わっていたが、今はその役目はステアリングヒーターに取って代わっている。
シートヒーターは採用車種が広がっているが、こちらも電熱線やカーボンヒーターを利用しているので、すぐに暖かくしてくれる。背中や腰、腿などを温めると身体全体が温まりやすく、快適性は一気に高まる。
それでもシートヒーターを装備していないクルマや、厚着していてシートヒーターの暖かさが伝わりにくいという人には、USB給電のヒーター入りマットやヒーター付きの膝掛けなどを利用することをお勧めしたい。これは手軽にUSBで給電できるもので、暖かさや消費電力を調整できる。
消費電力が低いため暖房能力も限定的だが、単なる膝掛けで体温を保温するよりは確実に温まるし、暖房が効くより早くヒーターは発熱する。
膝掛けであればお腹周りや肩など寒さを感じる部分に掛けることで重点的に温めることもできる。ただしあまり大判のものは運転の妨げになることもありえる。
身体が温まって外そうと思っても、USBソケットを装備しているクルマならそのまま利用できる場合も多いが、中にはクルマと接続するだけの機能で供給できる電力が低い仕様もあるので気を付けたい。その場合、当然のことながらほとんど暖かくならないことになる。
アクセサリーソケットから給電して利用するならシガーライタータイプの充電器(DC-DCコンバーター)を使うことになるが、これも出力できる電流は仕様によって異なるので購入する際には注意しよう。
そもそもUSBのタイプAでは給電できる電力に限りがある(5V2.4Aの12Wが通常の上限)から、それほど熱くはならないので、過剰に期待してヒーターユニットを多く備えている毛布を利用しても、発熱することはできないから、効果は期待できない(助手席や後席で寒がりの同乗者がいるなら、これはこれで役には立つ)。
■モバイルバッテリーも使える? 気になる寒い季節でのバッテリーの負担と対策
冷間時に電力を使うことでクルマのバッテリーの負担が気になる方もいるだろう。確かに始動直後は、スターターモーターで大量に電力を消費し、バッテリーは次の始動に備えて電力を蓄える必要があるが、エンジンが動いている間は、発電機の電力で電装品も動作しているので、よほど大量に電力を消費している状況ではない限り、バッテリーの電力を消費することはない。
それでもモバイルバッテリーを利用すれば、その分クルマのバッテリーは早く電圧が復活する。アイドリングストップ車のバッテリーを長持ちさせたいなら、モバイルバッテリーを併用するのも手だ。
バッテリーが上がってエンジンが始動不能になった際に利用するジャンプスターターでモバイルバッテリーとしても使える製品があるから、これを普段はモバイルバッテリーとして利用し、常に充電レベルをある程度キープしておき、万が一のバッテリー上がり(自分のクルマ以外も救援できる!)に備える方法もある(筆者は実践している)。
冬道ドライブで遠方へ、あるいはウインタースポーツを楽しみに行くなら、大型のポーターブルバッテリーを積んでいくこともお勧めしたい。キャンプではもはや定番になりつつあるアイテムだが、クルマに積んでおくと何かと役に立つハズだ。
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