ちょっとした気づかいでクルマは長持ち! 「クルマの寿命を縮める」悪しき5つの習慣

■チョイ乗りしかしない人はたまには高速走行を

やはりチョイ乗りよりも高速道路をクルージングしたほうがエンジン、クルマにとってはいい
やはりチョイ乗りよりも高速道路をクルージングしたほうがエンジン、クルマにとってはいい

 通勤や近場のスーパーまでチョイ乗り、街乗りしかしていない、そんなクルマの使い方は、知らぬ間にクルマの寿命を短くしている。

 クルマの寿命を長くしたいなら、時々、ある程度の回転まで回し、一定の速度で巡行することが必要だ。燃料を噴射する量を多くし、油圧経路の堆積を防ぐためにエンジンを中回転の3000rpmあたりまで回すといいだろう。

 つまり、チョイ乗りでエンジン内部に溜まったものを外に出すイメージで、なるべく高速走行および高速巡行することを心がける(月に一度くらい)ことだ。

 クリーンディーゼル車の場合もチョイ乗りや発進加速を繰り返しているだけの街乗りをしていると、DPFやEGRバルブにカーボンを堆積しやすくなってしまうため、加速時にギアを落としてしっかり回す、付着したPMを吹き飛ばすためにもエンジンブレーキを多用したほうがいいだろう。

■タイヤもちょっとした気づかいで長持ちする

発進時にグイっとアクセルを踏み込む癖はないだろうか
発進時にグイっとアクセルを踏み込む癖はないだろうか

 急発進、急加速はタイヤを早く摩耗することにつながる。信号待ちで、信号が青になると、急発進と言わないまでも、アクセルを強く踏んで走っているせっかちな人も多いのではないだろうか。

 注意点としては、トラクションをかけすぎないこと。特に停止状態から走りだす時、なるべく優しく走り出すように心がける。これをやるだけで駆動輪の摩耗をかなり抑えることができる。特に後輪駆動のハイパワーモデルは顕著だ。

 また交差点内でアクセルを踏みながら曲がると、前輪の外側(ショルダー部)が摩耗してしまう。このような場合、交差点や路地でスピードを落とし過ぎ、再びアクセルを踏んでしまう状況で発生しまう場合が多いようだ。

 高速道路のコーナー、進入や出口など中高速で旋回するような状況でもなるべく、トラクションをかけずタイヤに優しい運転することを心がけよう。

 フルタイム4WDの場合、駆動トルクが4輪に分散するので、前輪か後輪だけ極端に摩耗するということはまずないが、駆動トルクをかけすぎないように発進するように注意するだけで、タイヤの摩耗はさらに抑えることができる。

 また空気圧も1ヵ月に1回くらいはチェックし、指定空気圧にセットしたい。ちょっと多めの空気圧だと、タイヤのトレッド面の中央が摩耗してしまう。逆に空気圧が少ないと両サイドが摩耗してしまう。

 さらに前後でタイヤの摩耗の違いが出てきたら(1万~1万5000kmほどで違いが出る場合が多い)タイヤのローテーションを行うことによって長持ちさせることができる。

 前輪駆動車は、前輪の右前は右後、左前は左後にそのままローテーションし、後輪は左後を右前、右後を左前と交差させる。後輪駆動車は、前輪は右前を左後、左前を右後と交差して付け替え、後輪はそのまま前にローテーション。4WDもFRのタイヤローテーションに準じる。

■バッテリーを放置しない、見て見ぬふりをしない

バッテリーを定期的にチェックしているだろうか(tarou230@Adobe Stock)
バッテリーを定期的にチェックしているだろうか(tarou230@Adobe Stock)

 バッテリーは定期的にバッテリーのコンディションをチェックし、補充電することによって長持ちさせることは可能だ。筆者は半年に1回オイル交換を行っているが、その際にバッテリーのチェックも行っている。

 バッテリーをなるべく消耗させないためにどうすればいいのか? バッテリーあがりの最も多い原因がライトの消し忘れだ。エンジンを停止した状態で、エアコンやライト、ハザードなど電装品を使いすぎないことが大事。

 クルマは走行することによって発電器(オルタネーター)が発電するが、走行する距離が短いと、充分に充電されない。5~10分ほどのチョイ乗りを繰り返していると、電気の使用量が蓄電されている量を上回ってしまうため、できれば1週間に一度は、30分以上もしくは長距離の高速走行をしたい。

オルタネーターの故障やバッテリーの電圧が低下するとメーター内のバッテリーランプが点灯するようになっている。この表示が出たことはありませんか(amstockphoto@Adobe Stock)
オルタネーターの故障やバッテリーの電圧が低下するとメーター内のバッテリーランプが点灯するようになっている。この表示が出たことはありませんか(amstockphoto@Adobe Stock)

 当然、乗らないで停めっぱなしの期間が長いほど、バッテリーの劣化は進む。2、3ヵ月乗らないと、バッテリーあがりが起きやすくなる。長く乗らないとわかっている時には、バッテリーのマイナス端子を外しておこう(ただし装備のメモリー機能などが失われるため前もって確認が必要)。しかし、マイナス端子を外しても自然放電はするため注意が必要だ。

 こうした自然放電している時には、充放電によって極板によって硫酸鉛が結晶化して内部抵抗を増やしてしまうサルフューションが起きやすくなってしまう。

 かつてはサルフューションがひどくなったらバッテリーを交換するしか手はなかったが、最近では、サルフューションがかなり進行した場合を除けば、パルス充電機能付きバッテリー充電器によって解消できる。パルス充電は、充電の電流に微細な周波数を与えることで、サルフェーションを解消させる。

 実際、5年間で2、3回バッテリー上がりを起こしてしまったような乗り方でも、パルス充電を行なうことで交換することなく使い続けられるケースもあるという。

【画像ギャラリー】こんな扱い、運転がクルマを長持ちさせる! 秘訣を写真でチェック!(4枚)画像ギャラリー

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