2023年2月25日開催の英国旧車オークションでかつてのスバル「初代インプレッサWRカー1997」が出展される。主催する「SILVERSTONE AUCTIONS」では落札価格を約5500万~6000万円と見ているとか! 果たして……?
文/ベストカーWeb編集部、写真/スバル、SILVERSTONE AUCTIONS
■伝説の故コリン・マクレーがドライブした個体が出品!
英国のSILVERSTONE AUCTIONSが2月25日から英国で開催される予定の「Race Retro Classic and Competition Car Sale 2023」に、かつての初代インプレッサWRカー1997が出品される。
それまでWRCグループAで参戦していたスバルがそれまでの初代インプレッサWRXグループA(GC8型4ドアセダン)から1997年から導入されたWRカー規定に移行した際に投入されたマシンが初代インプレッサWRカー1997だ。
搭載された水平対向4気筒2LのEJ20ターボは最高出力300ps、最大トルク470Nmを発揮し、サスペンション取り付け形状が変更されたことから全幅が1770mmに拡大されていた。このため、それまでのグループAインプレッサよりもワイド&ローな印象を強めたラリーマシンとなっている。
WRCではグループA時代の1995~1996年と続いたマニュファクチャラーズランキングを1997年もこのマシンで奪取し、当時日本メーカーで初の3年連続マニュファクチャラーズ制覇を成し遂げた。このあと、2000年までWRCでのスバルワークスのメインマシンとして毎年進化し、2001年に登場する2代目インプレッサWRX(GDB型)にバトンタッチするまでの間、活躍した。
■先進的な油圧式セミATをライバルに先駆け、採用したのもこのマシンから!
ちなみに1999年の初代インプレッサWRカー1999には電子制御の油圧式セミATが採用され、当時のライバルである三菱(ランエボVIグループA)やトヨタ(カローラWRカー)、フォード(フォーカスWRカー)に先んじてこの技術を投入した。以後、2011年にレギュレーションで禁止されるまですべてのWRカーに採用されていたため、このラリーマシンはその意味でも開拓者だったと言えるだろう。
今でも初代インプレッサのラリーカーというと、この2ドアの青いボディカラーのWRカーを思い出す人も多いのではないだろうか。
このWRカーのベースとなったのはセダンではなく、初代インプレッサ2ドアクーペモデルのリトナ。今回のSILVERSTONE AUCTIONSに出品される個体は「P2 WRC」のナンバープレートが付けられている。
今回のマシンは実際に1997年のWRC「ラリーモンテカルロ」にスバルワークスから出場したマシンで、ドライバーは「驚速」故コリン・マクレーで、ナビはニッキー・グリストが務めていた。結果は残念ながら事故のため、DNF(リタイア)となっていた。
気になる予想落札価格だが、主催者のSILVERSTONE AUCTIONSは、34万~38万ポンド(約5465万~6110万円)としている。さて、オークションではどれだけの高値が付くのか、見ものだ!
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