3月は企業によっては決算期ということもあり、多くの場合かなりの値引きセールが行われる。それは自動車を販売するディーラーも同じ。3月は決算期でもあり決”戦”期でもあるのだ。
消費者にとってはとにかく年度末の決算商戦を利用して、1円でも安くクルマを買いたいところ。そこで今回はベストカー執筆陣のなかでもディーラーに詳しい遠藤徹氏、そしてコスパの鬼の渡辺陽一郎氏が緊急参戦。
クルマを買おうとしているあなた、ディーラーに行く前にこの記事を読むともっとお買い得に買えるかもしれません!!
文:遠藤徹、渡辺陽一郎/写真:ベストカー編集部
ベストカー2019年3月10日号
■土曜日にディーラーに行って日曜日にハンコを押そう!!
(TEXT:遠藤徹)
2018年の年度末は2〜3月の両月セットで行っている系列店が多い。新車の値引きが加速拡大しているのとオプションサービスが多額になり、消耗品にも割引の範囲が広がっている。
残価設定クレジットの低金利も対象モデルが多くなり、またとない新車購入のチャンスとなっている。新車値引きは通常月よりも小型車クラスで5万円以上は上乗せとなっている。
3〜6月にフルモデルチェンジするデイズ/eKワゴン、アクセラ、N-WGNなどはこの時期が在庫一掃セールと重なり余計に大盤振る舞い状態となっている。
下取り車はポンコツ車でも10万円の最低保証がついたりしている。
オプションサービスはこれまで5万〜10万円程度だったものが今回は最高15万円まで広がっている。なかには機種を定めてディーラーオプションナビをそっくりサービスというのもある。
残価設定クレジットは実質年利で1.9%が最低だが、従来だと扱い店で1車種程度だったが、2〜3車種に増えている。
メーカーが傘下ディーラーに対して支援金を増額し、それをサービス資金に使っているためである。こうした新車値引き、下取り車の買い取り額上乗せ、オプションサービスはキャンペーン期間が進む3月下旬にかけてお得度が加速度的に拡大する。
3月末までの売り上げ目標を決めており、これをクリアするための追い込みに勢いがつくからだ。
したがって目標達成の秒読みが始まる3月下旬に向けた購入作戦を展開すると大幅値引きをゲットしやすくなる。
またこの時期には毎週末フェアを開催する。週末は値引きで決裁権を持つ店長が各店舗に控えており、スピーディに好条件が引き出しやすい状況にあるので2日目の日曜日に決着をつけるような交渉スケジュールを組むといい。
メーカー別だと登録車はトヨタ、ホンダ、日産、軽自動車はダイハツ、スズキの各有力モデルを中心に競合作戦を進めるとより好条件が引き出しやすくなる。
■なぜ3月がお得に買えるのか? そして交渉術は?
(TEXT:遠藤徹)
3月は各メーカー決算内容をよくするために、可能な限り出荷台数を多くするということが行われています。また、年度末ということも重なって、ディーラーも増販をかけるので販売支援金が出ます。
これが値引きのために使われるので、普段よりも安く買うことができるというワケです。
3月の販売台数は、1月と2月分を合わせたくらいに膨らむので、年間で一番クルマが売れる月になります。ディーラーとして1台でも多く売りたいというという背景があって、値引きも引き出しやすく3月に買うのが吉といわれる理由。
これは国産メーカーのみならず、輸入車メーカーにも当てはまるので、新車の購入を検討している人は狙い時です。
値引き交渉についてはライバル車、特に人気の高いトヨタ、日産、ホンダといったメーカーのモデルを中心に競合させる交渉をすると、有利な条件を引き出しやすくなります。
また、車両本体価格、下取り車、メーカー&ディーラーオプションを、別々に価格交渉するとトータルで値引き額がよくなりやすいです。
販売するほうはまとめてやりたがりますが、まとめてやるとたいして車両本体価格が値引きされていない……という事態になりやすいので注意が必要です。
【税金もお得な2018年度末の決算商戦】
(TEXT:編集部)
購入時に納める自動車取得税と自動車重量税は、エコカー減税によって優遇されている。しかし、2019年度はエコカー減税を見直すことがすでに発表されていて、自動車取得税は2019年3月31日に、自動車重量税は4月30日に期限を迎える。
下の表にどのくらいの割合で増税となるのか示している。3月31日までに購入しておかないと、かなりの増税を受けることになることがわかるだろう。
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