世界1位の快挙も話題にならず?? 日本でモータースポーツが盛り上がらない理由

 普段はあまりスポーツ観戦をしないけれど、日本代表が戦う「代表戦」ならサッカーでも野球でも観てしまうという人は多い(担当もまさにそれ)。

 クルマ界ではモータースポーツの世界で、まさに日の丸を背負って多くのメーカーやドライバーが活躍している。

 2019年が始まってすでに3カ月が経過しようとしているが、すでにデイトナ24時間で小林可夢偉選手が優勝、ダカールラリーではトヨタが総合優勝を達成している。

 世界的な快挙にも関わらずほとんどお茶の間の話題にはならず。クルマ離れだけではない、その理由に迫ります。

文:国沢光宏/写真:トヨタ、Cadillac
ベストカー2019年3月26日号


■大坂なおみ選手と同日に達成された可夢偉の快挙

 日本人は日本勢が海外のイベントで活躍するニュースを大好物としている。大坂なおみ選手なんか数日間TVを始め大手メディアで出っぱなしだった。

 ただ優勝しないとダメという制約ありますけど。

 翻って大坂なおみ選手が全豪オープンで優勝した同じ日、世界3大耐久レースの一つであるデイトナ24で小林可夢偉は見事表彰台のど真ん中を得た!

デイトナ24時間レースで優勝した小林可夢偉選手(左)。ル・マン、スパ・フランコルシャンと並ぶ世界3大24時間レースの覇者は歴史的快挙でもある

 このニュース、まったくといってよいほど取り上げられず。もっと残念なのが今年のダカールラリーだ。

 トヨタ、初めて総合優勝した。これまた”ほぼ”報じられず。ダカールラリーで勝つのは難しい。速さと強さが必要だからだ。

 ここで勝てば優れたクルマを作っている証明書を貰ったようなもの。

 ということを世界の皆さん知っているため、トラッククラスで優勝した『カマズ』はプーチン大統領に招かれ栄誉を受けている。

 トヨタを駆って総合優勝したカタール出身のナッサー選手も、カタールのタミーム首長から殊勲を授けられています。

ダカールラリーで荒野をゆくトヨタハイラックス。耐久性と速さがないと勝てない過酷なラリーだが、トヨタは初めて総合優勝を飾った

 もっと言えば、昨年トヨタはWRCでマニファクチャラーズ優勝をしている。これまたスンゴイこと。

 トヨタ、アメリカではナスカーのトラック部門で総合優勝した。ル・マン24もです。

 こういった偉業をキッチリ伝えれば、文頭に書いたとおり海外で活躍する日本勢のニュースが大好物という国民性だけに、自動車好きを確実に増やせるすばらしいチャンスだと思う。

 大坂なおみ選手の優勝でテニスしようという人がたっくさん出てきたのと同じこと。
なぜ報じられないのか?

■「勝ったんだから報じない方がおかしい」は是か?

 これは簡単なこと。プロモーションをまったくしないからに他ならない。考えて頂きたい。

 1979年から始まったパリダカ、日本でメジャーになるのは1987年にNHKが篠塚選手の健闘を取りあげてからだ。

 ここから2000年代に掛けて行った三菱自動車のプロモーション戦略は、緻密かつ大胆だった。

三菱はパリダカに続きWRCのプロモーションにも力を入れた。WRCでの活躍もあり三菱の4WDのイメージはヨーロッパにも定着した

 当時三菱自動車が立てた計画を見たけれど、必要最小限の予算でパリダカと三菱自動車をアピールするすばらしい内容。

 三菱自動車は同じようなプロモーションをWRCでも始めた。

 三菱自動車に負けちゃアカンということで、WRCに出場していたトヨタやスバルも積極的なプロモーション活動を始め、世界規模でブランドイメージを発信。

 今でも三菱自動車とスバルはこの時のレジェンドでビジネスをしているのだった。先日トヨタにプロモーションしないのか聞いてみた。

 すると「担当はGRなので関与できないんです」。GRの担当者に聞いたら「予算がまったくありません」。

 う〜ん! WRCやル・マンで勝つほど巨額の予算を使っているが、プロモーションに使う予算をまったく確保していないという。

トヨタは2018年のル・マンを制覇。日本メーカーとしてはマツダに続く2社目の快挙だった。数百億円ともいわれるトヨタのモータースポーツ参戦費用だが、プロモーションにも予算を割く必要がありそうだ

 そればかりか「勝ったんだから報じない方がおかしい」という声まで聞く。そのとおりなのだけれど、記事で取り上げても人気ないのだった。

 ネットメディアだとハッキリ「アクセス数少ない」という結果出ます。

 せっかく競技に出ているのだから、クルマ好きを増やすため三菱自動車のような盛り上げをしたらいいと思う。

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