■直6エンジン終焉と共に終わった第二世代
これに続くBCNR33型GT-Rはボディを大きくし、ホイールベースも延ばした。が、心臓は改良型のRB26DETT型直列6気筒DOHCツインセラミックターボだ。
アテーサE-TSとスーパーHICASも受け継ぎ、走りの性能は大きく引き上げられている。
直列6気筒GT-Rの最終タイプになるのが、1999年1月に登場したBNR34GT-Rだ。開発主管は、R33と同様に渡邉衡三氏が務めている。
これも開発コンセプトは「究極のドライビングプレジャーの追求」である。メカニズムは正常進化だが、最大トルクは40kgmの大台に乗り、ミッションはゲトラグ社製の6速MTを採用した。
BNR32以降、13年にわたってGT-Rのメカニズムに大きな変更はない。量産車ベースでも常に王者の走りを見せ、心地よい音色でドライバーを陶酔の世界へと誘ったのである。いかに基本設計が優れていたか、わかるだろう。
R35型日産GT-Rが登場した後も、直列6気筒エンジンを積むGT-Rの魅力は色褪せていない。中古車価格もR35型GT-Rと大差ない。
絶版になった後も輝き続ける稀代の名車なのである。
■GT-R50周年記念の2019年になにか起きるか?
【TEXT:ベストカーWeb編集部】
2019年は初代GT-Rが登場してから50周年、さらにR32 GT-Rが登場してから30周年の記念すべき年になる。
そんななか2018年に突如として発表された「GT-R 50」は50周年を記念したモデルとなるのだが、なんせ1億円以上もするし、50台しか製造されない特別なモデルだ。
たしかに凄い試みだし、こういうことをできるのも日本車だとGT-Rくらいなものかもしれない。そこに多くのリスペクトは払いたい。
しかしやはり多くの人々が待っているのは新型GT-Rだ。R35は2007年のデビューからすでに12年が経過しようとしている。
そんな思いもあるなか、忘れてはいけないのが2019年は東京モーターショーが開催されるということ。
ゴーン氏の鶴の一声で生まれたGT-Rだけに状況は非常に厳しいのかもしれないが、そこをどうか、新モデルの提案があってほしいと思うのはクルマ好きの悲しい性だろうか。
そもそもR35の最初のコンセプトモデルは2001年10月24日、東京モーターショーのプレスデーでなんの予告もなしに発表されたことを思い出す。
2019年の東京モーターショーは10月23日から開催となるが、プレスデーは10月24日にも予定されている。単なる偶然だとは思うが……。
残念ながら具体的情報は現段階でなにも聞こえてこないのだが、2001年がそうだったように、また世界に誇れる「GT-R」がポーンと出てきてほしい!!
それともR32が登場するときのように、新型まで十数年の休眠期間が必要なのだろうか?
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