BMWとの共同開発で誕生した新型スープラ。大メーカーのトヨタでさえ今の時代、スポーツカー開発には他社の協力が必要だったわけで、今後もメーカー同士のコラボによって新型車が生まれるケースが増えるかもしれない。
というわけで、もしもコラボでスポーツカーを作るなら、どのメーカー同士で、どんなスポーツカーができそうか? 自動車評論家たちが「もしもの世界」のスポーツカー、スーパーSUVを考えた!
※本稿は2019年2月のものです
文:国沢光宏、鈴木直也、片岡秀明、西川淳/写真:MAZDA、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2019年3月10日号
■マツダとBMWで直6搭載のFRスポーツを作ってほしい!(鈴木直也)
痺れるほどかっこいいスタイリングと、引き締まったミドル級のボディサイズ。三代目RX-7(FD3S)こそ、ぼくにとって理想のFRスポーツカーだった。
だから、2015年の東京モーターショーでマツダが“RXビジョン”を出展した時にはかなり興奮した。
べったり低いロングノーズのFRプロポーションはまさにFD3Sの進化形。世間的には「いまさらREスポーツ復活は望み薄」とか「マツダの次期FRプラットフォームの可能性を探る観測気球でしょ」とか言われているが、ぼく的にはとにかくこの超絶カッチョいいスタイリングのまま生産化してほしいと激しく思ったわけです。
ただ、このクルマ専用にハイパワーREを新規開発するというのは非現実的。ここはスープラ同様、BMWから直6ツインターボを供給してもらうのが手堅い戦略でしょう。
RXビジョンの低いボンネットに直6はムリという反論もあるでしょうが、デザインが命なんだから昔のベンツ300SLみたいに横に50度傾けてでも無理やり押し込む。
E46までのBMW M3が搭載していたM88型だって、最初は直立で設計されたものをM8用に30度傾けたんだから、技術的には可能なはず(たぶん)。
■マツダとプジョーで1.6Lターボ搭載のロードスターを作ってほしい!(国沢光宏)
このテーマの場合、優れたシャシーと優れたエンジンを持っているメーカーが違うという前提になると思う。昔でいえばロードスターにホンダのエンジン、ですね。実際初代ロードスターにホンダのシビックSiR用エンジンを積んだら素晴らしいスポーツカーになったろう。
現時点で手頃な御予算で買える素敵なスポーツカーのシャシーといえば、ロードスターか86/BRZ。いずれもパワーユニットは素敵とはいえません。
ロードスターと組み合わせるなら、競技用エンジンにも使えるプジョー308GTi用の小型軽量270ps、1.6Lターボでしょう! 低回転域から太いトルクあるため、素晴らしいスポーツカーになると思う。
はたまた86/BRZであれば、シビック用の2Lターボですね。低い位置に搭載し、ボンネットにパワーバルジを出してやれば積めるハズ。本来ならトヨタのパワーユニットでいきたいところなれど、現在魅力的なエンジンなし。
スバルの水平対向ターボ、触媒の位置など考えると、86/BRZに積めないという。300psの86/BRZ後継モデル、出たらワクワクしますね。
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