【夢なのは重々承知!!】 コラボで作ってほしい こんなスーパースポーツ・スーパーSUV 7選

 BMWとの共同開発で誕生した新型スープラ。大メーカーのトヨタでさえ今の時代、スポーツカー開発には他社の協力が必要だったわけで、今後もメーカー同士のコラボによって新型車が生まれるケースが増えるかもしれない。

 というわけで、もしもコラボでスポーツカーを作るなら、どのメーカー同士で、どんなスポーツカーができそうか? 自動車評論家たちが「もしもの世界」のスポーツカー、スーパーSUVを考えた!

※本稿は2019年2月のものです
文:国沢光宏、鈴木直也、片岡秀明、西川淳/写真:MAZDA、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2019年3月10日号


■マツダとBMWで直6搭載のFRスポーツを作ってほしい!(鈴木直也)

 痺れるほどかっこいいスタイリングと、引き締まったミドル級のボディサイズ。三代目RX-7(FD3S)こそ、ぼくにとって理想のFRスポーツカーだった。

3代目アンフィニRX-7(1991年発売)

 だから、2015年の東京モーターショーでマツダが“RXビジョン”を出展した時にはかなり興奮した。

 べったり低いロングノーズのFRプロポーションはまさにFD3Sの進化形。世間的には「いまさらREスポーツ復活は望み薄」とか「マツダの次期FRプラットフォームの可能性を探る観測気球でしょ」とか言われているが、ぼく的にはとにかくこの超絶カッチョいいスタイリングのまま生産化してほしいと激しく思ったわけです。

RX-VISION

 ただ、このクルマ専用にハイパワーREを新規開発するというのは非現実的。ここはスープラ同様、BMWから直6ツインターボを供給してもらうのが手堅い戦略でしょう。

 RXビジョンの低いボンネットに直6はムリという反論もあるでしょうが、デザインが命なんだから昔のベンツ300SLみたいに横に50度傾けてでも無理やり押し込む。

 E46までのBMW M3が搭載していたM88型だって、最初は直立で設計されたものをM8用に30度傾けたんだから、技術的には可能なはず(たぶん)。

■マツダとプジョーで1.6Lターボ搭載のロードスターを作ってほしい!(国沢光宏)

 このテーマの場合、優れたシャシーと優れたエンジンを持っているメーカーが違うという前提になると思う。昔でいえばロードスターにホンダのエンジン、ですね。実際初代ロードスターにホンダのシビックSiR用エンジンを積んだら素晴らしいスポーツカーになったろう。

初代ロードスター

 現時点で手頃な御予算で買える素敵なスポーツカーのシャシーといえば、ロードスターか86/BRZ。いずれもパワーユニットは素敵とはいえません。

 ロードスターと組み合わせるなら、競技用エンジンにも使えるプジョー308GTi用の小型軽量270ps、1.6Lターボでしょう! 低回転域から太いトルクあるため、素晴らしいスポーツカーになると思う。

 はたまた86/BRZであれば、シビック用の2Lターボですね。低い位置に搭載し、ボンネットにパワーバルジを出してやれば積めるハズ。本来ならトヨタのパワーユニットでいきたいところなれど、現在魅力的なエンジンなし。

 スバルの水平対向ターボ、触媒の位置など考えると、86/BRZに積めないという。300psの86/BRZ後継モデル、出たらワクワクしますね。

86/BRZをベースに、パワーユニットにシビックタイプRの2Lターボを搭載するのもいい、と国沢氏

■三菱とアルファロメオでクロスオーバーのスポーツクーペを作ってほしい!(片岡英明)

 三菱は1917年に初の乗用車、三菱A型セダンを製造しているが、これはフィアットの乗用車を参考に誕生したものだ。また、三菱はフィアットと協業の形でピックアップトラックの製造に乗り出したことがある。クライスラーとも親密な関係にあった。

 そこでスポーツモデルを得意とする、フィアットグループのアルファロメオとタッグを組み、新世代スポーツカーの開発に乗り出せばいいと思う。三菱はターボ技術に秀でているだけでなく、電動化技術に長けている。EVやプラグインハイブリッドの技術を用いて魅力的なスポーツカーを作れるだろう。

こちらは三菱のピックアップトラック トライトン

 また、電子制御4WDの4WDシステムも数多くある。4輪接地荷重や制動力配分、4輪スリップなどを統合制御する三菱自慢の「AWC」技術を駆使すれば、最適な駆動力配分を行えるし、気持ちいい走りのクルマも作れる。

 アルファロメオは、操る楽しさや官能的な音色のエンジンを生み出すのが得意だ。デザインセンスもいい。刺激的な走りを見せるが、三菱の技術が加われば、さらに輝きを放つはずである。e-エボリューションを超えた痛快なクロスオーバースポーツクーペの誕生も夢ではない。サーキットだけでなく、ダカールラリーでの活躍も期待できる。

■ホンダとレッドブルでF1エンジン搭載のスーパースポーツを作ってほしい!(西川淳)

 乗って楽しくなければならないなんて当たり前のことを言ってたんじゃツマラナイ。未来のことを考え過ぎてもハジマラナイ。というわけでいい最新スポーツカーの条件は何か。そこに現代らしい物語があるのか? に尽きます。そのクルマがクラシックの領域にさしかかった時、歴史として語られるような、何か。

 スポーツカーにとって最もいい物語のありかはやはりモータースポーツ。フェラーリやポルシェがあれほどの名声を得たのは、長年にわたって継続してきたモータースポーツ活動があればこそ。トヨタGRがル・マンインスピレーションのスーパーカーを計画中というのも同じ文脈。じゃ、ほかの日本ブランドにそういう格好のネタ、ない?

 あります、ホンダのF1。あのパワーユニットを何とか使いたい。どこと組むか。これが難しい。スーパーカーは自社ブランド引き上げの良策ゆえ、なかなか外部と組みづらい。

 ならばいっそレッドブルにお金を出してもらって、車体は世界一のレーシングカーメーカーでブガッティシロンの開発にも関わり、最近オリジナルスポーツカーを市販したダラーラに任せてしまう、なんてアイデア、面白くないですか?

 メルセデスAMGワンの対抗馬。やってほしいなぁ。

メルセデスAMGプロジェクトワン。これを超えるクルマを作ることができる?

■日産と三菱でGT-Rがベースの「パジェロエボ」を作ってほしい!(鈴木直也)

 デビュー以来10年以上が経ったのに、後継車の噂ひとつ聞こえてこないR35GT-R。パワーと走りではいまだ第一線級のコンポーネンツを、このクルマだけにとどめておくのはモッタイナイ。

 まず、誰でも思いつくのが「今はSUVが売れ線なんだから、SUVのGT-Rを作ればイイ!」という発想だけど、どうも日産本体は腰が重いんだよねぇ。英国日産が半分冗談でジュークGT-Rを作ったけれど、真面目な量産化企画は全然聞こえてこない。

R35GT-R

 だったら、アライアンスメンバーの三菱が主体になって企画しちゃえばイイじゃん、というのがぼくの提案。

 パジェロはランエボと並ぶ三菱のブランドアイコン。かつてパリダカを席巻した“オフロードの王者”というイメージは、まだまだファンの脳裏に鮮明だ。

 もし次期パジェロが企画されているとしたら、それは今風にオンロード色を強めたスポーティかつラグジュアリーな高級SUVとなるはずで、そこにGT-Rのパワートレーンを搭載したフラッグシップが存在したら素晴らしいと思いません?

 パジェロというブランドをもう一度輝かせるのに、大いに役立つと思うのだがいかがでしょう?

三菱パジェロ

 ぜひ、ランボルギーニウルスと世界最速SUVの座を賭けたバトルを演じてほしい。

■ホンダとDSで刺激的なSUVを作りダカールラリーにも出場してほしい!(片岡英明)

 ホンダはこだわりの強いクルマづくりを特徴とする。早くから独自のハイブリッド技術を磨き、電動化の技術開発についても熱心だ。また、NSXやS660など、スポーツカーも積極的に開発した。早くから安全に対する取り組みを行い、先進安全装備の採用にも力を入れている。

 DSオートモビルズは2014年に誕生した。シトロエンから独立した新しいブランドで、エスプリの効いたパリ発のしゃれたクルマづくりを行っている。フォーミュラEにも参戦し、活躍中だ。新しいファッション感覚に敏感だし、スポーティさの構築にも熱心に取り組んでいる。

 が、ホンダと比べるとスポーツカーメーカーの印象は薄い。だが、シトロエンは世界ラリー選手権にワークスマシンを送り込み、チャンピオンに輝くなど、グラベルは得意だ。技術的なノウハウも多い。ホンダにとっては、願ってもないパートナーになる。

 ホンダとDSがタッグを組めば、洗練されたデザインで走りもいい刺激的なクロスオーバーSUVが誕生するはずだ。DSが未開拓の電動化やハイブリッド方式のSUVも開発しやすい。ダカールラリーに出れば、ホンダは2輪と4輪でウイナーになれる可能性も現実味を帯びてくる。

DSが2016年のジュネーブショーでスポーツカーのコンセプトモデルを出品。このデザインテイストにホンダの技術を融合したSUVを作れば魅力的

■日産とマクラーレンで日産の4WD技術によるスーパーSUVを作ってほしい!(西川 淳)

 SUVカテゴリーのモデルを今、ラインナップに持っていなくて、なおかつグループ内にそうしたモデルや実績もなく、さらに“スーパー”の成立するブランドといえばマクラーレンをおいて、ほかはありません。彼らが今さらSUVを出すとは思えませんが、だからこそ想像する楽しみもあるというもの。

 マクラーレンのF1マシンは今、ルノー製パワーユニットで走っています。そのイメージを、まるで対極にあるSUVに使ってみるのはいかがでしょう。ルノーといえば、何かと騒がしいけれど日産。日産のもつ4WD技術をマクラーレンに提供し、スーパーなSUVを開発する、なんて夢のある話じゃないですか?

 GT-Rの派生版という位置づけの高性能SUV用車台を開発。そこにそれぞれ得意のパワートレーンを載せ、ブランドごとのデザインを被せる。例えば日産版ならGT-RのSUV仕様、ルノー版はアルピーヌ仕様とし、いずれもV6ハイブリッドエンジン搭載で。

  そして最強のマクラーレンSUVにはP1用ハイブリッドシステムを進化させた1000ps仕様を積んで。

 乗ってみたいけどな〜。

ベストカーが昨年発売された「GT-R 50 byイタルデザイン」をベースに作成したSUVの予想画像(CG)。こんなクルマも夢じゃない!?

*   *   *

 というわけで、想像すると楽しいコラボによるスポーツカー&SUV案がいろいろ出てきましたが、今後、実際にどんなコラボ車が誕生するのか? 注目したいところです。


■【番外コラム】 過去にあったコラボ車たち

 また過去にもメーカー同士のコラボによって作られたモデルがあった。ここでは日本メーカーが関係した、主な6車種を紹介。

 1. 1974年登場のいすゞの初代ジェミニは、当時提携していたGMのグローバルカー構想によって誕生したオペルカデットをベースに開発。

 2. 1990年に登場した三菱のフラッグシップスポーツ、GTO。当時提携関係にあったクライスラーではダッジステルスとして発売された

 3. 当時、ホンダが技術提携していたオースチンローバーグループとの共同開発によって1988年に誕生したコンチェルト

 4. トヨタのiQをベースにアストンマーチンが作ったシグネット。2011年に発売され、価格は475万円〜と公表。

 5. 提携関係にあったフォードとの共同開発で作られ、2000年に発売されたマツダトリビュート。フォードからは姉妹車のエスケープが発売。

 6. 1986年登場のフォードフェスティバ。マツダがフォードブランドで販売し、キャンバストップ仕様が人気を集めた。

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