300馬力を突破した国産車の歴史
ここまで振り返ったように、2004年にホンダ レジェンドが当時の自主規制=280馬力を越えたモデルを発売して以来、各メーカーから300馬力を越える最高出力のクルマが発売されている。
■「300馬力」を越えた主な国産車の歴史
●2004年10月/ホンダ レジェンド(4代目)登場(300ps)
●2005年8月/日産からフーガ「450GT」(初代)登場(333ps)
●2005年10月/ゼロクラウン、改良で3.5L車が315psに
●2006年9月/レクサス LS、4.6L・V8エンジン車が385psを発生
●2006年12月/エリシオン プレステージ登場(300ps)
●2007年10月/3代目インプレッサ WRX STI登場(308ps)
●2007年12月/R35型GT‒R。3.8L、V6ツインターボは480ps
●2007年12月/レクサス IS F登場。最高出力は423ps
●2008年10月/ランエボX、改良で300psに
●2009年7月/スカイラインクロスオーバー登場。330ps
●2010年12月/レクサス LFA、560psで登場(4.8L、V10)
●2012年5月/5代目レガシィ、改良で300psを発生する「2.0GT DIT」を追加
●2015年12月/4代目シビックタイプR登場(310ps)
●2017年12月/アルファード&ヴェルファイア、301psに
ちなみに、2019年2月時点で販売を継続している国産車のうち、最も最高出力が高いのは、GT-R NISMOの600馬力。そして、すでにホンダのNSX(ハイブリッドのシステム最高出力は581ps)などがあるように、今後はハイブリッドやEVのハイパワー車も間違いなく登場してくるだろう。
「馬力が高いほど高性能」という考え方は時代遅れになって久しい。
その反動か、一時期は「燃費値がよければよいほど高性能」という時代があったが、今やそういう価値基準も古くなった感がある。
当たり前の話だが、馬力も燃費も、そのモデルのサイズや性格、走り方(使い方)にマッチした数値が最適なのだろう。
そんなことはわかっていても…と思ってしまう。やはり大馬力はステイタスのひとつであり、ステイタスはクルマにとって大事な装飾品だ。
もちろん「高ければ高いほどいい」というほど単純な話ではないが、アクセルをグイっと踏み込んだ時に、あの大きな鉄の塊が弾丸のように加速してゆく感覚は大馬力車でこそ感じられるものだし、そこにいくらかの憧れは持ってしまう。
そういうニーズが根強い以上、大馬力車への憧憬はとうぶん続くだろう。
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