いなくなったら欲しくなる!? 凝りすぎたデザインのクルマたち

方向転換が仇となったホンダ・CR-Xデルソルはいまや希少な人気モデルに!

いなくなったら欲しくなる!? 凝りすぎたデザインのクルマたち
ハードトップの採用で耐候性・耐久性・遮音性を確保したCR-Xデルソル。フロントクォーターウィンドウの設置やミラーをドアスキンにマウントしてオープン走行時の不快な風の巻き込みも防止

 1992年2月のフルモデルチェンジで車名変更も行われたCR-Xデルソル。

 170psの最高出力を発生する1600ccのB16A型VTECエンジンを搭載した最上位グレードのSiRは、スポーティな味付けがなされた新世代の4輪ダブルウィッシュボーンサスペンションや徹底したコンピュータ解析で軽量・高剛性を確保したモノコック製オープンボディとの組み合わせで、爽快感あるしっかりとした走り味を実現した。

 とはいえ、CR-Xデルソルの最大の見どころは躍動感あふれる個性的なデザインを目指したエクステリア。クーペとオープンのふたつのボディスタイルを手軽に楽しめるように電動オープンルーフ“トランストップ”とマニュアル式オープンルーフが選べるなど、最新の技術が導入された。

 また、オープンスカイ・カフェテラスをキーワードに自由でのびやかな空間づくりを目指したインテリアもゴーグルをイメージしたメーターパネルやスポーティなカラーストライプを配した一体成型のバケットシートなど魅力的な装備が満載だったが……先代が築いた走りのイメージを180°変えてしまったことが仇となって、ブレイクを果たすことなく生産が終了。

 しかし、現在の中古車市場ではその個性が人気を博し、平均価格が150万円前後と高値で推移している。

アウトドアブームに沸く今こそ復活希望! 小型SUVの雄、スズキ・X-90

いなくなったら欲しくなる!? 凝りすぎたデザインのクルマたち
コンセプトカーを具現化した4×4オープン2シーターとして登場したX-90

 1995年10月に登場したX-90は、スズキが1993年の第30回東京モーターショーに参考出品したコンセプトカーをベースに量産化された小型SUV。

 オンロードでは伸びやかに、オフロードでは粘り強く、といったように多彩なシーンでバランスよく使いこなせる1.6リッター直列4気筒SOHC 16バルブエンジンを採用するとともに、オールアルミ製とすることで軽量化も実現。

 また、スポーティな操縦感覚が楽しめるFRをベースとしながらも、悪路走破性に有利なトランスファー機構(副変速機)付きの4輪駆動を採用したことにより乗り手の自由を妨げることなく、さまざまなシーンで走りを味わい尽くす歓びも提供した。

 それ以上に注目したいのは3BOXボディとオープン2シーターレイアウトや脱着可能なガラスルーフをもつTバールーフ構造など見る楽しさ、乗る楽しさ、運転する楽しさを追求したエクステリア。昔のクルマは個性的だったとはいえ、そのなかでも抜群の存在感を放った。

 しかし……個性際立ちまくりの異端児は、それが逆に仇となってセールスが伸び悩み、1998年12月をもって生産が終了。現在の中古車市場における平均価格は80万円前後と決して高くはないものの、タマ数は全国見渡しても一桁台と圧倒的に少ないのが実情だ。

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