レトロデザイン流行のきっかけを作った偉大な名車 日産「Be-1」
初代マーチをベースにレトロなデザインをまとって、1987年に登場した「Be-1」。日産の「パイクカーシリーズ」の元祖だ。懐かしさを感じるその愛くるしいデザインは、ソリッドなフォルムが流行していた当時としては異彩であり、いまでこそ、ミニやフィアット500のような復刻デザインが安定した人気であるものの、当時こうした手法は革新的だった。
限定1万台として発売されたものの、規定の台数を超える受注が殺到したため、購入者を抽選で決定するという異例の事態に。中古車市場でもプレミアがつくなど社会現象にもなり、その後につづく「パオ」や「フィガロ」などパイクカーシリーズ誕生のきっかけをつくった。
クラストップレベルの室内空間とこだわりの走りが魅力 マツダ「ビアンテ」
マツダが2008年から2018年まで販売していたミドルクラスミニバンである「ビアンテ」は、室内長2990mm、室内幅1545mmという、当時同クラス最大の広さを実現していたことが魅力のモデル。両サイドの大型三角窓や下端の低い大きなサイドウインドウなどでその広さを演出している。
歌舞伎の「隈取」をイメージしたというフロントセクションやパワフルな2.3Lエンジンの設定、電子制御5速ATの装備、ミニバンにしてはなかなかいい走りなど、乗用車としてのこだわりが感じられるモデルではあるが、ややクセのあるデザインとちょっと大きいボディサイズが災いしたのか販売は振るわず、一代限りで生産終了に。「ビアンテ」という名前もちょっと覚えにくかったが、それだけにさらっと名前が出てきたらカッコいい(かもしれない)。
パジェロがレトロに!! 三菱「パジェロジュニア フライングパグ」
このクルマを見てすぐに車名が出てきたら、かなりのクルマ好きだろう。1997年に三菱のカープラザ20周年記念特別限定特装車として1000台だけ販売されたモデルで、パジェロジュニア(パジェロミニの普通車版)をクラシカルにドレスアップするという、当時飛ぶ鳥を落とす勢いだった「パジェロ」とレトロを組み合わせたドレスアップカーだ。
大きな縦型メッキグリルや丸型のハロゲンヘッドランプ、フォグランプ、ウインカーランプ、バータイプのメッキバンパー、大型のドームフェンダーなど、かなり特徴的な外観が魅力のモデルで、パーツの後付け感は半端なかったがインパクトは抜群であり、普通のクルマじゃつまらないという個性派にはたまらない逸品。ちなみに「フライングパグ」とは「空飛ぶ子犬」という意味だ。
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現在では街で見かけることが少なくなったものの、時代を象徴するようなモデルだったり、「いいクルマ」なのにあまり評価されることがなかったり…とクルマ好きに語らせるとネタが尽きないモデルばかりご紹介させていただいた。覚えておくといつの日か役に立つことが(ないと思うが)あるかもしれない。
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