クルマの助手席に座っていると、ドライバーの運転について、「左に寄りすぎてるな」とか、「ちょっとブレーキが急だな」など、気になる点が出てくることがあるかと思います。信号待ちでドライバーがよそ見をしていて、信号が変わったのに発進しないときなどは、こっちがヒヤヒヤしてしまいますよね。
どんな仲であろうと、運転操作について思ったことを、そのまま伝えるのは気が引けるものですが、同乗者としては自分の命にもかかわってくるので、伝えたほうがよいこともあります。助手席からドライバーへ伝えたほうがいいことと伝え方について考えてみましょう。
文:吉川賢一
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運転中ドライバーは感情的になりやすい
クルマを運転しているときというのは、神経が高ぶっていることで、感情的になりやすいそう。感情的になりやすい状態で、リスクのある運転をしているため、(運転操作に関しては)部外者である同乗者に運転について口出しをされると、普段であれば聞き流せることが聞き流せずに、イライラへとつながりやすいそうです。
ドライバーがイライラしてしまうと、運転操作が荒くなってしまったり、注意散漫になってしまったりと危険。ただ同乗者としても、冒頭で触れたように命がかかっているわけですし、「なんで教えてくれなかったの!!」という事態を避けるためにも、伝えたほうがよいことはあります。では、どんなことは伝えるべきでしょうか。
法律違反や危険な運転は伝えるべき
まずは法律違反に関することは、伝えるべきでしょう。スマホを操作しながらの運転などはもちろんのこと、たとえば、歩行者のいる横断歩道で一時停止をしない(横断歩行者妨害)、追い越し車線を走り続ける(通行帯違反)などは、ひょっとすると違反だということを(教習所で習ったけど)失念していてやっている可能性があります。友達や家族など、親しい間柄であればなおさら、伝えてあげるべきです。
また、危険な運転に関することについても、伝えてあげるべきだと思います。車間距離を詰めすぎていたり、相手方が優先なのにこっちが先に行ってしまうなどは、あおり運転の被害に遭うリスクもあります。冒頭の「左に寄りすぎ」も、左からの飛び出しに間に合わなかったり、対向右折車から見えづらかったりすることもあるため、伝えたほうがよいでしょう。
伝え方としては、急ぎでなければ、クルマから降りたあとがベストではないでしょうか。前述したように、運転中は神経が高ぶっているため、どんなに柔らかいいいかたをしても、ドライバーは素直に受け入れてくれない可能性があります。クルマから降りて、平常心になっているときにやんわり伝えるのが、一番伝わりやすいかと思います。
あまりに危険であったり、ずっと違反している状況など、運転中にいますぐに伝えなければならない場合は、(難しいかもしれないですが)できる限り丁寧に伝えることを心がけてみてください。
ひょっとすると不機嫌になってしまうかもしれませんが、「怒るかもしれないと思ったけど、伝えなければならないと思ったから伝えた」とこちら側の考えを伝えることで、理解してもらえる可能性は高くなると思います。
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