「センター」から「ハンドルの奥」へ…新型プリウスのメーター位置大変革の長所と短所

ヨーク型ステアリングとの組み合わせが前提か

 ただ、最近話題となっている飛行機の操縦桿のような四角形に近いヨーク型ステアリングであれば、視認性の個人差による不満はかなり解消すると思われます。

 バッテリーEVのソルテラ/「bZ4X」やレクサスRZのプロトタイプモデルでは、ヨーク型ステアリングが装着されていましたが、現在のところ、ソルテラ/bZ4XやレクサスRZの市販されているモデルには、小径ステアリングホイールが装着されています。

 ヨーク型については、まず中国向けに設定して、その後順次展開する予定だそうで、日本ではまだヨーク型が展開できない何らかの事情があるようですが、このヨーク型であれば、ホイール周りがスッキリして可視域も広がり、トップマウントメーターの本来の良さがより引き出せます。トップマウントメーターは、ヨーク型ステアリングと組み合わせることが前提なのかもしれません。

トヨタバッテリーEV「bZ4X」のプロトタイプで装備された「ワンモーショングリップ」と呼ばれるヨーク型ステアリングホイール
トヨタバッテリーEV「bZ4X」のプロトタイプで装備された「ワンモーショングリップ」と呼ばれるヨーク型ステアリングホイール

当面は、先進性をアピールするクルマへの装着に限定されるのでは

 以上のように、どんな体格の人でも、どんなドライビングポジションの人でも、トップマウントメーターの良さを体感してもらうには、ヨーク型ステアリングと組み合わせることが理想です。ただし、ヨーク型ステアリングも慣れるまでは扱い難さもあるので、なかには抵抗がある人もあるでしょう。そのため、ソルテラ/bZ4XやレクサスRZのように、小径や楕円型のステリングホイールが暫定的に採用されていく方法が、今後も採られていくと考えられます。

 このように考えると、トップマウントメーターはバッテリーEVのような先進性を訴求するクルマや一部のグレードで採用することになるでしょう。コストのこともあるので、当面は一般的なクルマへの採用については、ハードルが高いと思われます。

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 スタイリングもインテリアも、ここ数年でジェット機のような近未来的な雰囲気を漂わせるクルマが増えてきました。実用性重視のクルマが多い中、運転を楽しむクルマが増えることは良いことですね。

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