マツダのMAZDA3はSKYACTIV-X 2.0を体感できるのが大きな魅力だったのに…
“日常が鮮やかに輝くパーソナルカー”をコンセプトにデザイン・走行性能・静粛性・質感などの基本要素を一新したMAZDA3(車両本体価格:259万3800円~310万5300円(セダン))がデビューしたのは2019年5月。
ボディタイプはファストバックとセダンの2種類が設定されており、どちらかといえばファストバックのイメージが強いが、コンパクトにまとめられたセダンも評価も高い。
その最大の特徴は、マツダ独自の燃焼制御技術SPCCI(火花点火制御圧縮着火)によってガソリンエンジンにおける圧縮着火を世界で初めて実用化した新世代ガソリンエンジンのSKYACTIV-Xの採用だ。
ほぼ全域で希薄燃焼を実現し、低回転から高回転まで少ない燃料で高効率な燃焼を可能にしたこの技術が体感できるだけでもMAZDA3に乗る価値があるという画期的なエンジン、それがSKYACTIV-Xなのだ。
2020年5月には1.5リッター直4直噴ガソリンエンジンのSKYACTIV-G 1.5をラインナップに追加。これにより、2.0リッター直4直噴ガソリンエンジンのSKYACTIV-G 2.0、1.8リッター直4直噴クリーンディーゼルターボエンジンのSKYACTIV-D 1.8、2.0リッター新世代ガソリンエンジンのSKYACTIV-X 2.0という4種類のエンジンが選べるようになる。
2022年8月の一部商品改良ではSKYACTIV-G 2.0にかわりマイルドハイブリッドを組み合わせたe-SKYACTIV G 2.0が新たに設定された。
しかし、2023年4月に行われた商品改良でエンジンの統廃合が行われ、SKYACTIV-G 1.5とSKYACTIV-X 2.0が廃止に。SKYACTIV-X 2.0搭載モデルの価格が他に比べると図抜けて高く、販売が不振だったことを考えると致し方ない部分もあるが……。
ホンダ・シビック セダンはタイプRの走りの資質を享受しつつも使い勝手は抜群!
ハッチバックの印象が強いシビックだが、その4ドアセダンは43年も前の1980年9月に初登場。そんな初代モデルの系譜を受け継ぐシビック最後の4ドアセダンが、2017年9月に登場した10代目となる。
タイプRやハッチバックと同時発表されたセダンは、クーペのような流麗なルーフラインをもつスタイリッシュなフォルムを特徴としながら室内の広さや使い勝手の良さも兼備しつつ、タイプRの走りの資質を享受することでスポーティな運動性能を実現。
専用チューニングを施した1.5リッターVTECターボエンジンと加速性能を向上させたCVTとの組み合わせは、ターボラグを感じさせないリニアな加速フィールももたらした。
シャシーはマクファーソンストラット式のフロントサス、マルチリンク式のリアサス、デュアルピ二オン可変ギアレシオEPSなどの採用で俊敏なハンドリングと高速走行時の安定性を高次元で両立。セダンらしからぬ素性の良さはシビックの面目躍如といったところだろう。
室内空間はというと、ホンダのマン・マキシマム/メカ・ミニマム思想に基づいたゆとりある室内長とチャイルドシートをふたつ装着しても余裕のあるスペースを確保。
また、ゴルフバッグが4個積める519リッター大容量のトランクルームや後席を前に倒してトランクルームとつなげれば長尺物も収納できるトランクスルー機構を装備するなど、セダンの利点がそこかしこに散りばめられていた。
2022年8月に販売が終了したため、現在は中古車でしか手に入らないが、その平均価格は200万円前後と高値安定で推移している。
SUVやミニバンがもてはやされる今の時代にセダンを買おうという人はたしかに少数派なのかもしれないが、そのスペックや主要装備などを知れば知るほどSUVやミニバンに勝るとも劣らない魅力に溢れていることにも気づかされる。
ここ数年、昭和ブームや平成ブームが訪れているが、それと同じようにいずれは必ずやセダンブームがやって来るに違いない! と期待せずにはいられない。
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コメント
コメントの使い方セダン・ワゴンの人気が衰えていますが、それは人気がないからですよね?セダンやワゴンでなければならない理由はあるのですか?僕にはそれが発見できないのですが。