夏はバッテリーに厳しい季節!!「アイドリングストップ」はもうずっとオフのほうがお得ではないか

自動車メーカーも、搭載を見送り始めた

 ご存じの人も多いと思うが、アイドリングストップを率先して採用してきたトヨタは、近年、一部のガソリン車において、アイドリングストップ機構の搭載をやめている(搭載しているクルマもある)。ヤリスの1.5Lガソリン車、カローラ1.8Lガソリン車、RAV4、ハリアーの2.0Lガソリン車、などだ。

 アイドリングストップ機構の搭載をやめた理由について、以前、トヨタ広報担当に取材したところ、「(燃費やCO2といった環境性能で)充分に競合性があることと、アイドリングストップ搭載車であっても、ユーザーが機能を停止させているケースが多い。」とし、「(ガソリン車へのアイドリングストップ機構搭載は)今後も採用しない方向で進めている」ともしていた。

 ただ、トヨタ以外の国産メーカーでは、純ガソリン車のほとんどにアイドリングストップ機構が搭載されている。やはりわずかであっても、アイドリングストップによるCO2削減効果に期待したい、という考えなのだろう。

トヨタは、ランクル、プラド、RAV4、ハリアー、ノア/ヴォクシー、カローラ(セダン、ツーリング、クロス)、ヤリス、ヤリスクロス、C-HR、ハイエース、GR86の純ガソリン車でアイドリングストップを搭載していない
トヨタは、ランクル、プラド、RAV4、ハリアー、ノア/ヴォクシー、カローラ(セダン、ツーリング、クロス)、ヤリス、ヤリスクロス、C-HR、ハイエース、GR86の純ガソリン車でアイドリングストップを搭載していない

夏場はオフにしておいてもよいのでは??

 コスト面に関していえば、アイドリングストップをオンにしておくことでバッテリーの劣化が早まるため、夏だけでなく1年を通して、オフにしておいたほうがお得。エアコンを酷使する夏であればなおさらのことだ。

 アイドリングストップをオフにすることは、なんだか環境に悪いことをしているような気もするが、CO2排出削減の面で考えても、クルマが排出するCO2だけを考えていればよいのか、という疑問がある。繰り返しになるが、アイドリングストップ車用のバッテリーは高価かつ、(アイドリングストップをオンにしていると)寿命が短い。高価であることは環境保護のためならばと目をつぶったとしても、高性能なバッテリーを高頻度で交換する必要があることは、環境負荷に繋がるのではないだろうか。

 今後は、ハイブリッド車が主体となり、純ガソリンエンジン車は一気に減っていくだろう。コスト命だった軽自動車も、今後は電動化が一気に進むはずで、本稿でとりあげた純ガソリン車向けのアイドリングストップ機構は、いずれ役目を終えていくと考えられる。そして電動化されるすべてのクルマたちには、アイドリングストップ機構が標準搭載となっていくというのが、今後の流れではないだろうか。

環境負荷を考えても、アイドリングストップが正義なのかは微妙。ただ純ガソリン車のアイドリングストップはいずれ役目を終えていく(PHOTO:Adobe Stock_Daniel)
環境負荷を考えても、アイドリングストップが正義なのかは微妙。ただ純ガソリン車のアイドリングストップはいずれ役目を終えていく(PHOTO:Adobe Stock_Daniel)
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