欧州で生まれ、ニッポンで華開いたワイパー文化
現在、多くの自動車に採用されているワイパーは、1960年代にドイツの「ボッシュ」社が開発した「トーナメント型」と呼ばれるものをベースにしている。
これは、窓の汚れを落とすゴム製のワイパーブレードを“トーナメント表”のような構造をしたフレームに装着し、電動でリズミカルにフロントガラスの水滴を拭き取り、前方視界をクリアに保つしくみ。
近年、雨水を弾くケミカルも進化し、フロントガラス以外ではワイパーの出番は減ったのだが、物理的に吹き上げるワイパーの本質的な価値は半世紀以上経った今でも失われていない。
その過程においてワイパーに独自の解釈を加えて、さまざまな価値を提案した国産メーカーの名(迷)車たちの存在があったことを心にとどめておきたい。
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