■4代目デミオ&マツダ2はなぜクルマ好きに愛されるのか?
その理由を主にモデルが新しかった頃に強く感じたこと≒筆者が4代目デミオを買った理由(つまり登場からの9年間で変わったところもある)と重ねながら考えてみると、次のような理由があると思う。
まずは1.5Lディーゼルターボの存在。筆者は4代目デミオが登場する前からあったマツダの2.2リッターディーゼルターボの動力性能と燃費のバランスに加え、特に3代目アテンザ(現マツダ6)と3代目アクセラ(現マツダ3)に設定されていたMTの、表情豊かなエンジンを自分の手でより楽しめる点に惚れ込んでいた。
しかし、アテンザとアクセラの2.2Lディーゼルターボ+MTは300万円オーバーと当時の筆者には買えないクルマだった。そこに登場したデミオディーゼルはMTもあるうえに、価格は筆者にも手が届く200万円程度ということで、飛びついた。
デミオディーゼルは2.2Lディーゼルターボのような迫力こそないが、特に実用域では充分パワフルで、いい意味でのディーゼルらしいエンジンのフィーリングも楽しめた。さらに燃費は20~25km/Lと素晴らしいうえに、軽油のため燃料代は高速道路がそれまで以上に高く感じるほど激安と、大満足していた。
つまり、デミオディーゼルはいまだハイブリッドのコンパクトカーに対抗できる面もあるほどで、ディーゼルターボの4代目デミオ&マツダ2オーナーは小排気量ディーゼルターボへの応援も含め、満足度は高いのではないだろう。
ただ、逆に考えれば4代目デミオ&マツダ2のガソリン車はパワートレーンという面ではそれほど目立たないのも事実だ。また、同時にマツダ2になった頃からディーゼルターボの存在感が薄れてきているのも元オーナーとしては寂しいところだ。
■コンパクトクラスのなかでは高い内外装の質感と安全装備の充実度
2番目に挙げたいのが内外装の質感。4代目デミオ&マツダ2のエクステリアは、特にボディが登場時のイメージカラーだった赤だと、いまだにコンパクトカーとしては強い存在感を覚える。
さらにインテリアは筆者のデミオディーゼルはXDツーリングという上から2番目のグレードだったが、素のグレードでもダッシュボードやシートをはじめとしたインテリアの質感は全体的にコンパクトカーのなかでは上位で、この点は4代目デミオ&マツダ2が持つ大きな魅力だろう。
最後に安全装備が充実していること。4代目デミオ&マツダ2は初期モデルから、自動ブレーキは当時のコンパクトカーとしては標準的な30km/h以下でクルマなどの物体にだけ対応するレーザータイプを設定。
また、個人的には事故防止に頻度という意味では最も役立つものだと思っている、斜め後方を検知するブラインドスポットモニタリングを設定しており、筆者もオプションで装着した。
さらに改良により4代目デミオ&マツダ2の自動ブレーキは現在でも十二分な性能を持つものとなっているほか、先行車追従型のアダプティブクルーズコントロールの採用もコンパクトカーとしては早かった。
このあたりから筆者は自分のデミオにコンパクトカーながらオーラのようなものを感じており、4代目デミオ&マツダ2のユーザーには筆者に近い満足感を得ているのではないだろうか。
それだけに競合車のコンパクトカーの進歩もあるにせよ、色褪せない魅力も多い。マツダ2はモデルそのものに興味があり、価格が納得できれば現在でも買っていいクルマと言え、それが今も月平均2000台が売れている理由なのだろう。
コメント
コメントの使い方デミオディーゼルのメリットは記事の通り。
CVT全盛期の現在に6ATを採用しているのもフィーリングが良くて良い。他を見回してもこんな車は売っていないので、もっと騒がれてもいいぐらいだ。
今はノートやフィットの内装も良くなったからなぁ
デミオ上位モデルは本革で、このクラスでステアやシフト以外もは珍しく、価値がありました。ニーパッドすら本革&クッション素材なのが最高。
2になって以降はそれが消え、内装の質感が下がったのに価格は上昇。安全性やクリーンさは上がりましたがパンチや割安感はなくなりました。
元々弱いターボ掛かる前のトルクが更に下がったとはいえ、ガソリンではコストカットで削っている各部の静音や安全装備が付くディーゼルは魅力