ともすれば偉大過ぎたS13シルビアの後継モデルとして多大な期待をかけられたせいで、正当な評価がされないようなS14シルビア。当時、R32スカイラインタイプMから買い換え寸前までいった編集部員が当時を思い出してみた。
文/ベストカーWeb編集部、写真/日産
■S13が偉大すぎただけのような……
なんだか、妙に評価が低い感のある6代目S14シルビア。というのも、先代型に当たる5代目S13シルビアがブレイクしたからだ。
当時、デートカーといえば1987年に登場したFFモデルの3代目プレリュードだったのだが、これに対抗してS13シルビアはFRモデルであることに加え、その流麗なスタイルで当時のクルマ好き(ドリフト好き?)や女子をもノックアウト。
まあ、S13シルビアに関しては今さら語らなくてもそのヒットした理由は言わずもがなだが、個人的にS14があまりに不遇なので改めて当時を思い返してみた。
■エレガントで美しいスタイルの初期型S14
S14シルビアが登場したのは1993年10月。プラットフォームやエンジンこそキャリーオーバーながら全車3ナンバーのグラマラスなボディを身にまとって登場した。が、この3ナンバーサイズのボディとおとなしいルックスが災いしたのか、先代で累計約30万台を売り上げたS13の足元にも及ばない販売成績に終わってしまった。
確かにボディサイズはS13の全長4470×全幅1690×全高1290mm、ホイールベース2475mmからS14では全長4520×全幅1730×全高1295mm、ホイールベース2525mmとサイズアップ。
でも搭載されたパワートレーンも進化しており、直4のSR20系ユニットはターボが最高出力220psで最大トルクが28.0kgm、NAが最高出力160psで最大トルクが19.2kgmにまでパワーアップしていた。
S13時代は後期型のSR系ユニットでターボが205ps/28.0kgm、NAが140ps/18.2kgmだったことを思えば、けっこう進化させていたのに正当に評価されることがなかった気がするのだ。
コメント
コメントの使い方この当時は排気量が2000cc以下なのに幅のせいで3ナンバーは「なんちゃって3ナンバー」とか言ってバカにしてた気がする。今じゃ当たり前だが。デザインは個人的好みだが、14シルビアの前期のデザインはガッカリした記憶がある。後期は今見てもかっこいいと思うが、そのころにはスペシャリティクーペそのものに需要がなくなっていった時代。よくS15まで作って売ったと思う。またシルビアには復活してほしいですね。