新車を選ぶ基準のひとつになるのが4WD性能。とくに降雪地域のドライバーが安心して走るためには重視したいポイントだ。ここでは、手が届きやすい車両価格300万円以下に絞って4WD性能に優れたクルマを選出する!
※本稿は2023年5月のものです
文/国沢光宏、写真/ベストカー編集部、スバル、マツダ
初出:『ベストカー』2023年6月10日号
■300万円以内で選ぶ4WDとなるとメーカーは2択!?
300万円以内の価格帯でいい4WDとなると、基本的にスバルとマツダしかないと思う。それ以外のメーカーの4WDは「滑った時だけ後輪にも駆動力をちょっとだけ加える」システムだったりする。
いや、走り出しのひと転がりかふた転がりまで駆動というタイプまであります。100歩譲って、それだけでもFFだとスタートできないような緩い傾斜で走り出せる。生活4WDだと割り切れば、どんなモデルでも問題ない?
スバルの4WDは、スタートから高速域まで前後の駆動力を掛ける。なかでも高速道路のスタビリティときたら素晴らしい!
下り坂でアクセル戻した時だってライバルの4WDは前輪にしかエンジンブレーキ作用しないが、スバルは前後輪均等に減速方向のトラクションを掛けてくれる。ということで本命はインプレッサとクロストレック、フォレスターだ。
■スバルの2台は予算ギリギリ!!
なかでもクロストレックとフォレスターは素晴らしい! 最低地上高が200mm以上あるためだ。新雪や圧雪を走る際、最低地上高が低いとお腹を擦ってしまう。深いワダチのあるような場所だって地上高あれば余裕!
クロストレックとフォレスター、本格的なクロカン4WDを含め、世界最強の雪道4WDだと思う。ただ300万円の予算だとギリギリ。クロストレックの先輩に当たる『XV』はお買い得価格の世界最強雪道4WDだったのに。少しばかり残念です。
■気が利くマツダの「生活四駆」
マツダはセンターデフに電子制御カップリングを使う4WDモデルならどれもレベル高い。
マツダの場合、滑る直前の挙動をたくさんのセンサー使って判定している。したがって滑る直前にパワー絞ったり、ブレーキ油圧を抜いたりしている。そのためバランスを大きく崩さないのだった。
乗っていると微妙にコントロールしていることがよ~くわかります。滑らせないから楽しさは薄味ながら、素晴らしい生活四駆です。
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