今年も各地で線状降水帯などによる豪雨が発生しています。梅雨が終わっても次は台風の季節へ突入するなど、まだまだ急な豪雨への対策が必要な季節は続きますが、クルマにとって降雨時に最重要なアイテムなワイパーの整備、ちゃんとしていますか?? もしクルマでの移動中に急な豪雨に遭遇した際、ワイパーが使えなかったら…
ワイパーは、夏は強い日差しに、冬は過酷な冷気にさらされ、雨や風などにもさらされっぱなしという過酷な状況におかれているため、特に劣化の早いパーツのひとつでもあります。雨の日の視界確保にはなくてはならない重要装備であるワイパーについて、整備のポイントのほか、やってはいけない操作についてもご紹介します。
文:吉川賢一
アイキャッチ写真:Adobe Stock_ jittawit.21
写真:Adobe Stock、写真AC
ワイパーは、ブレードごと交換を
「ワイパー」は、ワイパーアーム、ワイパーゴム、そしてワイパーブレード、この3つのパーツで構成されています。ワイパーブレードとワイパーゴムをセットで「ワイパーブレード」とよぶこともあり、カー用品店などではセットで販売されていることが多いです。劣化が見た目で分かりやすいのはワイパーゴムですが、ワイパーゴムがしっかりとフロントガラスに密着するように、ゴムに圧力をかける役目をするワイパーブレードも徐々に劣化します。
ワイパーブレードは、曲率を持ったガラス表面に密着できるよう、ある程度しなるようにつくられているため、例えば、雪が厚く積もったフロントウィンドウを無理やりワイパーで払おうとすると、カンタンに曲がってしまい、そうなるとガラス表面に密着できなくなるため、いくらワイパーを動かしても水滴をぬぐうことができなくなってしまいます。
ワイパーブレードは、ワイパーゴムとセットで交換する、と考えたほうがよい部品です。使用環境によって差はありますが、一般的には「一年に一回はワイパーブレードごと交換するのが望ましい」とされています。筆者も、年に一度の定期交換をしています。
まずはワイパーゴムを確認 ブレードの変形のほか、フロントガラスの油膜付着にも注意!!
ワイパーの点検のポイントとしては、ワイパーゴムを確認し、ゴムが割れていたり硬くなったりしていないか、確認します。ゴムに劣化がみられないようなら、ワイパーブレードを確認し、変形などしていないか確認します。ゴムやブレードに目立った異常がないのに、ワイパーを動かした際に拭き痕にスジが残る、という場合は、フロントガラスに付いた油膜や、撥水コーティングが影響していることが考えられます。
フロントガラスの油膜除去については、一般的には、磨き液をガラスにつけてスポンジで磨くタイプが効果的ですが、施工する余裕がない方は、ウェットシートタイプの油膜除去シートがお薦めです。洗車をしたあとに、「さっ」とガラス面を拭く程度の手軽さで、スポンジで磨くタイプには劣りますが、効果は十分に体感できます。
コメント
コメントの使い方ワイパーもそうですが、フォグランプの点灯も大事です。フロントフォグは晴れた昼間でも一定の効果があります。