追尾された時点で速度計測完了
以前北海道内でレーザーパトの速度取締りを受けたベストカー編集部スタッフは、「ルームミラーに追い上げてくるパトカーが見えたのでハッとして速度を確認したら15㎞/hほどオーバーしていた。いけないと思いアクセルを緩めたところ、パトカーは自車の前方に回り込みながら停車を指示。追尾計測はできないようなタイミングだったので、指導で済むだろうと思っていたのだが、しっかりと15㎞/hオーバーで青キップを切られた」と言う。対向車線の路肩に止まっていたレーザーパトが速度計測により違反を確認後、Uターンして追いかけてきたのであった。
この方式の取り締まりは時間帯を問わず速度超過による事故が多発する幹線道路で実施されることが多い。前述のように対向車線などを問わず取締りが行えるので優れたシロモノである。違反測定の際の証拠能力向上の観点から、ドラレコ等とは別にレーザーパトカーには機器の内部にカメラ装置が装備されている。
もちろんレーザーやレーダーなどを使うことなく、一般的なパトカーと同様に各種取締りを行うこともある。追尾式による速度計測も可能だ。
レーザーパトカーはそれまでのレーダータイプとは異なり、レーザーにも対応した探知機でないと反応しないうえ、そもそも反応しないパターンもあるという、一部のドライバーから恐れているという声も散見されるが、そもそも制限速度を守って安全運転を心がけるほかない。ちなみに、通常のパトカーの赤色灯部分に備わっているサイレンスピーカーはレーザー&レーダーパトカーの場合、覆面パトカーのようにフロントグリル内部などに収められている。また、通常のパトカーであれば標準の無線アンテナは屋根に備わるが、レーザー&レーダータイプは機器に干渉するためトランクリッドにユーロアンテナを装備する傾向が多い。
雪の北海道ではレーザー&レーダーパトが必須なのだ
なぜ北海道警にレーザー&レーダーパトカーが多いのかというと、北海道という冬季になると雪深い土地柄が大きな理由である。
オービス等の話に限って言えば、都内などで一般的なのが幹線道路や高速道路などに備え付けられたもの(固定式)や、近年主流となっている可搬式オービスなどでの取り締まりを多く目にする機会が多い。これらの装置は速度違反の車両を自動的に撮影するという利点があるものの、北海道は冬季に入ると積雪によりこのような取締り機器による取り締まりが困難となるためこのような機器の活用は限られてしまう。そこでより効率的に取り締まる方法として活躍しているのが赤色灯のど真ん中に速度計測装置が鎮座する「レーザー&レーダーパトカー」軍団なのである。
速度計測用のレーダーを載せたパトカー自体は少なくとも1980年初頭より全国的に活動が見られた。メーカーによってはレーダーの照射位置を選択できる機器も存在した。
レーダー式はその名の通り電波を照射してそのドップラー効果によって速度計測を行うが、電波法の改正に伴い、従来のレーダー波は使用できなくなってしまった。既存のレーダーパトを継続して使用するためには機器を載せ替える選択肢も浮上したが、大半のレーダーパトカーは導入から年月が経過しており引退間際という車両も存在したため、北海道警察では車両ごと更新するという選択に至ったのである。
このため、新基準(スプリアス規格)に適用させるため、レーダー波を照射しないレーザー方式を採用。レーザー式速度計測装置を搭載したパトカーが2018年頃から登場したのである。北海道警では現在、「レーザー式」が主流となっているが、新基準に適応した「レーダー式」も少数ながら新規に導入されたケースもある。
コメント
コメントの使い方コソコソ隠れてセコいんだわ。
巡回して予防するとかじゃなく隠れて違反者捕まえるとかポイント稼ぎにしかなってないでしょ。
違反してから捕まえるじゃなくて、違反させない努力しろよ。
えげつないって言ってるけど、そもそも違反運転する方が悪い
ハッキリ言わせ貰うけど、車やバイクに自転車の運転手や歩行者がきちんと道交法を守って道路を走行したり歩けば交通事故は此処まで多く起きませんね。
交通事故の大半は何方か又は両方の道交法違反が原因で起きるのです