BEVでもマニュアル操作が楽しめるってマジ!? 水素技術も超進化……先行技術説明会で見えたトヨタ「脱炭素戦略」の中身

■「EVをマニュアルで」って……本気?

MT的運転操作を楽しめるBEVに試乗。MT車の運転操作を再現し、不適切な操作を行うと不快なエンジン音を響かせるなど芸が細かい。内燃機関の愉しみがなくなる分、「操る愉しみ」を味わうということか?
MT的運転操作を楽しめるBEVに試乗。MT車の運転操作を再現し、不適切な操作を行うと不快なエンジン音を響かせるなど芸が細かい。内燃機関の愉しみがなくなる分、「操る愉しみ」を味わうということか?

 最新BEVなのにMT仕様。乗車前にそう聞いてもピンと来なかったが、乗ったら心底驚いた。6速MTシフトレバーにクラッチペダル。坂道発進で故意にクラッチを一気につなぐと、見事にエンスト(を演出)してみせた。

 また、時速40kmで6速だと模擬エンジン音がボーボーと響き、アクセルレスポンスが鈍る(という演出)。そして「渋滞時はこのボタンで(リアル)BEVに戻ります」という。ここまで徹底していると、もうギミックではなく逸品だ。

■まとめ:トヨタは遅れていたのか?

今回の技術説明会を企画、牽引したトヨタ商品担当中嶋副社長。ぜひまた開催してください!!
今回の技術説明会を企画、牽引したトヨタ商品担当中嶋副社長。ぜひまた開催してください!!

 トヨタ東富士研究所で、朝から晩までてんこ盛りの内容。「(情報過多で)頭とおなかがいっぱい」というよりも、スパルタ教育で「頭の中がスッキリ」した。

 トヨタはこれまで豊田章男氏(現会長)が日本自動車工業会を代表する立場も兼ねたうえで、「カーボンニュートラルに向けた(パワートレーンの)道筋はいくつもある」とし、一部メディアからの「トヨタは世界のEVシフトに乗り遅れているのでは?」という声に真っ向から反論してきた。

 トヨタとしては「マルチパスウェイ」を掲げてきたそうした流れを「継承」し、さらに「進化」させると佐藤恒治社長率いるトヨタ新体制は過去数カ月の間、各種会見の場で繰り返し説明してきた。

 その「継承と進化」の中身を今回、ここまでオープンにし、そして各領域でかなり短い達成期間を掲げた。見方を変えると、トヨタにとってまさに今「まったなし」の状況だと言える。自動車産業界の先が見えないなか、トヨタが大勝負に出た。

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