右折待ちでしてたら赤信号に。進んで良いの?忘れがちな交差点の交通ルール3つ

右折待ちでしてたら赤信号に。進んで良いの?忘れがちな交差点の交通ルール3つ

 内閣府が公表した令和5年度版交通安全白書によると、令和4年度における道路形状別の交通死亡事故発生件数において、もっとも多かったのは「交差点内」で、全体の35.6%にもなったという。「交差点付近」の11.5%と合わせれば、死亡事故全体の47.1%も占め、やはり交差点の通行は、特に注意が必要だということがわかる。

 注意が必要な交差点付近に関する忘れがちな交通ルールについて、おさらいをしよう。

文:吉川賢一
アイキャッチ写真:Adobe Stock_ Photographee.eu
写真:Adobe Stock、写真AC

交差点に進入していたら、赤になっても注意して進んでよい

 右折をするために交差点に進入し、対向車や歩行者が途切れるのを待っていたら、信号が赤になってしまった!! というのはよくあるシーンだが、まれに信号が赤になったことで進むことをためらって、交差点内で停止してしまっているドライバーをみかけることがある。この場合、信号無視になることはないので、交差する道路のクルマに配慮しながら、右折して大丈夫だ。

 道路交通法施行令第1章第2条の「赤色の灯火」には、「交差点において既に右折している車両等(略)は、そのまま進行することができること。この場合において、当該車両等は、青色の灯火により進行することができることとされている車両等の進行妨害をしてはならない。」と記載されており、信号の色に気を取られて交差点内で停止してしまうと、通行するクルマや歩行者にとって視界の妨げになり、むしろ危険で迷惑な存在となる。

 またそればかりか、道路交通法第44条の「車両は、道路標識等により停車及び駐車が禁止されている道路の部分及び次に掲げるその他の道路の部分においては、法令の規定若しくは警察官の命令により、又は危険を防止するため一時停止する場合のほか、停車し、又は駐車してはならない。」に抵触してしまう。交差点に進入したあとは、信号が赤になっても、周囲に気を付けながら、さっと右折してしまうようにしたい。

 ただ、(進行方向が渋滞しているなどで)交差点内で停止してしまうことがわかっていて交差点に進入することは、認めらない。進行方向の、2台、3台前のクルマの状況を察知して、交差点をスムーズに通過できないと判断したときは、ためらうことなくその場で様子をみるようにしてほしい。

交差点に進入したあとは、信号が赤になっても、周囲に気を付けながら、さっと右折してしまうようにしたい(PHOTO:写真AC_自然体)
交差点に進入したあとは、信号が赤になっても、周囲に気を付けながら、さっと右折してしまうようにしたい(PHOTO:写真AC_自然体)

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