アルファードに無くてセレナには有る!? バンパーにある「穴」の正体

エアカーテンに加えてエアブリーザーも普及

 エアカーテン技術は、2012年に登場したBMW 3シリーズ(F30)では既に採用されており、その後、欧州の各メーカーへ広く広がっていきました。近年のBMWでは、フロントホイールインナーハウスの後方からダクトを介し、ボディサイドへと排出する「エアブリーザー」も、エアカーテンとセットで採用するようになりました。

 また、2021年に生産終了となったホンダ「クラリティ」では、リアタイヤへもエアカーテンを採用していました。リアドア下部にエアカーテンダクトを設けており、ダクトを通った空気が、リアタイヤホイールハウスから発生する空気の乱れを整流することで、空力効果を獲得するとしています。4ドアセダンとしては世界初の採用でした。

 これらのアイテムの効能は、燃費改善に対しては1~2%とされていますが、小さな効果を積み上げることで、大きな成果につなげるよう、日夜研究開発が続けられています。

ホンダクラリティのリアエアカーテンダクト。リアドア下部にエアカーテンダクトを設け、ダクトを通った空気が、リアタイヤホイールハウスから発生する空気の乱れを整流することで空力効果を獲得する。4ドアセダンとして世界初の採用だった
ホンダクラリティのリアエアカーテンダクト。リアドア下部にエアカーテンダクトを設け、ダクトを通った空気が、リアタイヤホイールハウスから発生する空気の乱れを整流することで空力効果を獲得する。4ドアセダンとして世界初の採用だった

電動車が増えていく今後、空力性能はますます進化する!!

 空力アイテムときくと、スポーツカーにある大きなリアウイングや派手なバンパーなどを思い浮かべますが、今回ご紹介したエアカーテンやエアブリーザーのほか、エアディフューザーやエアロスタビライジングフィン(トヨタ)など、縁の下の力持ち的な空力アイテムが多数登場しています。電動車が増えていく今後、ますます重要性が高まっていく空力性能は、いま自動車メーカーがもっとも力を入れている性能のひとつなのです。

新型アルファードでは、エアカーテンの採用はないものの、直進性向上の効果があるエアロスタビライジングフィンが採用されている
新型アルファードでは、エアカーテンの採用はないものの、直進性向上の効果があるエアロスタビライジングフィンが採用されている
【画像ギャラリー】ちょっとしたブーム!! エアカーテンの機能を有する国産モデルたち(27枚)画像ギャラリー

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