日常の使い勝手を見極めるなら、疲労を軽減しつつ安全に運転する機能には注目しておきたい。つまりACC(アダプティブクルーズコントロール)と、LKA(車線維持アシスト)である。この両機能が充実したクルマをチェックする!!
※本稿は2023年7月のものです
文/松田秀士、写真/ベストカー編集部、トヨタ、日産、ホンダ、三菱自動車、マツダ、SUBARU
初出:『ベストカー』2023年8月26日号
■ACC&LKAの重要ポイント
ACC(アダプティブクルーズコントロール)&LKA(車線維持アシスト)は運転疲労を軽減して安全運転に寄与する重要な装備だ。
そのACC&LKAの性能比較で重要なのは、まずACCが渋滞も含めた全車速対応であること。さらにLKAも全車速対応であれば言うことなし。
ただしLKAに関しては30km/h以下は作動せずというクルマも多い。少し前は60km/h以上でないとACC&LKAともに作動せずというクルマが多かったが、最近は性能の進化でサポート速度域はぐんと下がってきている。
さてACC&LKAのベストはハンズフリー機能があること。これは一般的なLKAがカメラで車線を認識してセンタリング(車線内中央維持)するようにサポートするのに対し、ハンズフリーはさらに3D高精度地図データと準天頂衛星システムからの位置情報と360度センシングを使ってセンタリングしているため。
走行エリアや天候によって使用できない場合があるが、そのLKAの精度はバツグンで、高速道路の緩いコーナリングでもピタリと車線内の中央をなぞるように走行する。
この制御を行えるのは日産のプロパイロット2.0とトヨタ&レクサスのアドバンストドライブ、そしてスバルのアイサイトXだ。ただし、スバルは50km/hまでで、その他は法定最高速度の+10km/hまでとなっている。
■ホンダはLKAのみでも使用可能!!
さて、ACC&LKAはほとんどの場合、両機能セットでの設定となる。特にLKAはACCと同時でないと使えない。
ただホンダ車はACCとLKAをセパレートしてセットすることができる。これは高速道路走行中に他車に割り込まれた場合、ブレーキを踏むとACCはキャンセルされるがLKAは残るので、ステアリングはサポートされるため不安に陥ることがないという利点がある。
またこの機能はブレーキを多用する一般道(屈曲の少ない単純田舎道)でも使用でき、対向車線にはみ出すリスクを抑えてくれる。このような制御を持つ推奨車がZR-Vである。
ホンダ車のACC&LKAはハンズフリーよりも高く評価したいのだが、一般的な評価を取り入れここでは同等とした。以下は下表の配点を参考にしていただきたい。
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