■免許不要で乗れるからこそ知っておきたい交通ルール
前述しているとおり、電動キックボードは、免許がなくても16歳以上であれば乗ることができる。
しかし、免許を持っていない、自動車の運転経験がない利用者は、自分がドライバーであるという意識が希薄だ。免許を持っていたとしても、利用者によってはルールを守らないことを、自動車をよく利用する読者諸兄ならばよくご存知だろう。
だが、そんな免許を持っていない利用者であっても、電動キックボードを利用する以上、違反をすれば罰則を科せられることになる。上の表に電動キックボードに関する罰則をまとめたのでご覧いただきたいが、ケースによってはかなり重い罰則となっている。
法改正後、立て続けに2件の飲酒運転検挙という報道がされたが、報道されない悪質な運転もSNSなどを中心に多数報告されている。正しく使わなければ、規制が厳しくなるのは目に見えている。
(文/ベストカー編集部)
■クルマは電動キックボードの脅威にどう備えるか?
クルマにとって“脅威”は3つ。まず人身事故。電動キックボードを追い抜く際、道交法では厳格な距離を定めていない。
自動車で街中を40km/h程度で走行しているなら、追い抜く際の距離は1~1.5mといったイメージだろうか。一方、電動キックボードが斜めの凸凹を拾うと、前輪の場所で転ぶため人間の身長くらい横に飛び出してくるだろう。1.5mだって当たる可能性がある。突如、人身事故の当事者になってしまう。
二つ目が物損。電動キックボードは自賠責保険(強制保険)の加入義務しかない。物損は対象外。外国からの旅行者や、お金のない人にブツけられたら、いかんともしがたい。
クルマに乗っているのに対物保険に入っておらず、修理代を取ろうとしても難しいケースもある(訴訟すればいいが費用対効果という点で厳しい)。クルマを所有していない若者じゃ任意保険に加入してるわけはないし……。当て逃げ上等かと。
三つ目は運転マナー。免許証ないため、自転車と同じ感覚で運転する連中が必ずや出てくる。止まれの交差点で飛び出してきたり、歩道から車道に突如出てきたり、駐車中のクルマを避けるため後方確認せず右に飛び出してたり。
当たったらイヤな思いをするのはクルマ側。普及しないことを強く期待するが、今後は事故時の責任を負わないで済むよう、当然のように愛車にはドライブレコーダーを付けなければならない。
(文/国沢光宏)
コメント
コメントの使い方継続的な問題提起、いいと思います。
メガソーラーにBEVにこのキックボードと、日本を中国で失敗した余り物の廃棄場にしてはならない