「クルマは牛丼じゃないんだから“安い、速い、運転しやすい”が揃ったクルマなんて贅沢を言うな」という人がいたら、それはとんだカン違い。いまどきのクルマのなかにも3拍子揃った充実のモデルは確実に存在するのだ!
文/FK、写真/スズキ、トヨタ、ホンダ、マツダ
■スイスポは今が買い!? 新型は価格アップの予感

車両本体価格が高騰する昨今において、スイフトスポーツは“安い、速い”と聞いて真っ先に思い浮かぶ国産車の代表格ではないだろうか。
軽快な走りを支える最高出力140psの1.4リッター直噴ターボエンジン、ギヤ比のクロスレシオ化とショートストローク化でダイレクトなシフトフィールが心地良い6MT、従来のATの概念を覆すスポーティな6ATを採用。
さらに、旋回時のロール抑制や不快な突き上げ感を解消したモンロー製ストラット&ショックアブソーバーなど魅力的な装備のオンパレード。これでスズキセーフティサポート非装着車ならば200万円を切る車両本体価格は驚くばかり。
インテリアも価格に見合わないほどの質の高さがうれしいポイントとなっている。まずはシート。スポーツの名に相応しい専用フロントシートはスポーツ走行を行っても運転姿勢をしっかり支える形状が採用されている。
加えて、ステアリングはチルトが上下に40mm、テレスコピックが前後に36mm、さらにはシートスライドは前後に10mmずつ24段階の240mm、運転席シートリフターは上下に60mm調整でき、ドライバーの体形や好みに合わせた細かい設定が可能。
そう、安い、速いに加えて、運転しやすいという要素もしっかりと加味されているのだ。
そんな現行のスイフトスポーツはデビューから5年以上が経過しているだけにフルモデルチェンジの噂が絶えないが、昨今の社会情勢を踏まえるとフルモデルチェンジで車両本体価格は据え置き……というのは少々考えづらい。
それだけに100万円代で新車のスイフトスポーツを買えるのはいまのうち、と思っておいたほうがいいかも。
■コペンは割安!? 魅力たっぷりと言えるワケ

188万8700円の軽自動車と聞くと「少々高いのでは?」と思われるかもしれないが、それが電動開閉式ルーフトップを備えたオープン2シータースポーツカーの価格となれば、「むしろ安いのでは?」と思えるコペン。
Robe、XPLAY、Cero、GR SPORTという4つの異なるスタイルが選べることもコペンの個性だが、なかでもRobeとXPLAYは車両本体価格が188万8700円、Ceroも194万3700円と200万円を下回る設定(ちなみにGR SPORTは238万2200円)がなされていることは、もはや奇跡!?
それほどまでにコペンは3拍子が揃った充実カーということなのだ。
リーズナブルな価格設定もさることながら本格的な走りを提供してくれるのもコペンの特筆すべきポイントだ。
状況に応じて吸気バルブの開閉タイミングを変えるDVVTを採用した3気筒DOHC12バルブインタークーラー付ターボエンジンは低回転から力強いトルクを発生するとともにスムーズな加速を実現。
トランスミッションもマニュアルシフトチェンジの醍醐味も楽しめる高精度な制御でダイレクト&クイックな変速が魅力の7速スーパーアクティブシフト付CVTと、1速と2速に採用したダブルコーンシンクロとケーブル式シフトによってシフトフィールを向上させた5MTの2種類が設定されている。
加えて低回転では力強く、高回転では気持ち良く響く独自のサウンドチューンも施されていて、運転するのが楽しいったらありゃしない。
にもかかわらずだ! ルーフクローズ時はゴルフバッグ1個と旅行鞄が、オープン時もハンドバッグなどが入るトランクがあって日常使いにも十分に対応する懐の深さはダイハツの真骨頂ともいえる。
コメント
コメントの使い方スイフトスポーツはコスパの点でやはり最強ではないですか?開発時のエピソードなどもこだわりを感じますし、伝統のチャンピオンイエローといったアイコン、ブランドバリュー、愛車無料点検、オプションなど充実しています。アルトワークスはなくなってしまいましたが…。
やっぱりクルマってB級グルメのようには選べないと思うんです。
このクルマ選んだ理由なんですか、と聞かれて「安くて速くてうまいから」と答えることなんて、私には絶対にできない。
「昼飯は牛丼でいいか」というノリでクルマは選べない。
なぜなら牛丼とは違って、クルマは自分の人生を賭けて買うものだから。
私は挙がっている4車種より安い中古のクルマを乗ってますが、そんな心のないクルマ選びはしたくないです。
そうなんだ
お金がない人ほど視野の狭い考え方してる気がする