高いオイルと安いオイルは何が違う?
現実的なオイル交換サイクルを考える前に、今度はオイルの品質を見ていくことにしよう。
エンジンオイルのパッケージには「5W-30」などといった記載がある。これはオイルの粘度(硬さ)を表していて、オイル交換の際はこの数値をカバーしているものを選ぶ。
そしてクルマごとに推奨されるオイルのグレードがあり、そのグレード、またはそれより上のグレードのなかからオイルをセレクトすることになる。
もちろん価格の高いオイルのほうが品質も高いのはいうまでもない。
エンジンオイルに用いられるベースオイルには、大別して「全合成油」「部分合成油」「鉱物油」の3タイプがある。
このうち最も高品質なのが全合成油で、精製時に不純物が取り除かれ、潤滑性能が高いことに加えて劣化もしにくい。
価格が安いのが鉱物油だ。そのぶん全合成油よりも酸化が進みやすく、必然的に交換サイクルが短くなる。
部分合成油は全合成油と鉱物油を混ぜて“いいトコどり”をしたオイルで、価格や品質も両者の中間といったところ。
とはいえ、現在は合成油の低価格化などで需要が減ってきた鉱物油の価格が上昇傾向にあるという。
高級オイルの優れている点は潤滑姓能や耐久性など。オイルをグレードアップしただけでエンジンの吹け上がりが一気に良くなったという話も聞く。
そして高級オイルの難点は価格が高いこと。性能を考えれば当たり前の話だが、お財布事情によっては購入をためらってしまう場合もある。
低価格が魅力のオイルは、そのぶん性能が高級オイルに比べると低く、これは当然耐久性も含まれる。そのために交換サイクルは短くなる。
安いオイルを頻繁に変えるのと、高いオイルを長く使うのはどちらがお得?
さて、ここからいよいよ今回の記事の本題を考えていこう。
まずはエンジンをできるだけ長持ちさせたいという前提がある。そして究極の結論は高級オイルを適切なタイミングで交換することだ。
しかしそれはあくまで予算が潤沢にある場合の結論で、今回は経済性をメインに考えていきたい。
エンジンオイルの価格はそれこそピンからキリまである。だが、エンジンのことを考えると、最低でもメーカー指定グレード以上のオイルを選びたい。
カー用品ショップで量り売りされるプライベートブランドオイルの価格は1リッターあたり600円程度。これが高級オイルになると1リッター3000円を超えてくる。
仮に低価格オイルを半年ごとに交換した場合でも、高級オイルを1年使うよりは金額的には安く済む。
プライベートブランドのオイルといっても製造は大手石油会社に依頼しているケースも多く、大量発注や輸送コスト削減などを行って価格を下げているため、品質的には問題ない。
高級オイルの品質は申しぶんなく、新品状態で比較するなら、エンジンの吹け上がりの良さなどは明らかに低価格オイルを上回る。ただしそのぶんの対価を支払わなければならない。
ということで、低価格帯と高級品を比べてみると、どちらかというと安いオイルを頻繁に変えるほうがお得といえそうだ。
ここで見落としてしまいがちなのが、オイル交換には手間がかかるということ。ディーラーやカーショップに交換を以来するとオイル代の他に工賃も発生し、交換するための時間も必要。
カーショップへの移動も含めると、なんだかんだでオイル交換に半日を費やしてしまうことも珍しくない。
つまり安いオイルを頻繁に変えるということは、交換のためのコストが高級オイルよりも高くなることも意味している。
時間を直接お金に換算するのは難しいが、忙しい現代人にとってこの目に見えぬコストの問題は無視できない。
これらのことを考慮すると、単純に安いオイルをマメに交換するのがお得ともいいきれない。
オイルのグレードと交換頻度の損得についていまだに明確な結論が出ていないのには、こうした複雑な事情がある。
支出を抑えたいなら安価なオイルを短いサイクルで変更し、性能優先でなおかつ交換頻度を少なくしたいというのであれば、高級オイルを長期間使用するといった方法を選ぶのがよいだろう。
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コメント
コメントの使い方高いオイル使えばその分性能がいいため早く汚れるだろうから5000km、もしくはそれより早く変えるべきだと思う。
高級オイルで長く使うは危ないと思います。
低年式になると、エンジンオイルが増えたり減ったりする。ある程度の量やオイルが燃料と混ざり、オイル漏れの原因となるので、性能関係なく5000キロくらいで変えるのも悪くないと思う。
かなり前バル◯リンのオイルが特価で1980円だったので入れた。
普段の価格はもうちょい高いので大丈夫だろうと。
しばらくしてシフトチェンジがギクシャクして運転しづらくなり、下手になった?と原因を考えていた。
吹け上がりが悪くて回らないなと、オイル添加剤入れたら、かなり改善したが、割りとマシになった程度。
しばらくして添加剤の効果が切れたのでオイル交換。
もう二度とバ◯ボリンや1980のは入れない。
エンジンオイル交換でミッションは関係ないのでは……
シフトアップしてエンジン回転数が落ちたときに、エンジンオイルが粗悪でエンジンの吹け上がりが悪くなって、結果的にストールするような動きをするようになった…と言いたいのでは?
運転が下手になったんじゃなくて、吹け上がりが悪くなったエンジンに合わせた運転ができないだけだと思うがな…
合わせた運転ができるかできないか(はたまたできなかったかどうか)は別の話だからな
そういう体感としてでてきたという話してるだけだし
自分のスキルの情けなを棚に上げて機械のせい…
なんでも政治のせい社会のせい家族のせい同僚のせい……ああ、同じやね
メーカ指定で不具合が出れば、責任は…それに従わないで、トラブれば、誰の責任。大体壊れるほどの距離乗る前に売っぱらう。あとは次のオーナーの問題。
他人のこと、周囲の人のことを常に考えるのがニホンジンじゃなかったのか・・・
それともコロナのときに「周囲に感染させちゃうとー」と言っていたのはウソデタラメだったのか・・・
そうだよ嘘だよ
いくら高級品でもモノによっては長持ちしないものがある。
レース用のエンジンオイルは一般自家用車の実用域を大きく超えた温度帯で性能を発揮するが、寿命は短くレースが終わる毎に交換するのが前提。
耐久性といっても、レース用のような高温耐久性が高いものと、チョイ乗りが多いエンジンオイルが暖まらないときに強いものなど、用途に応じた耐久性かどうかが肝要。