配送業などでの採用は、難しいかも
しかしながら、配送業など、長い距離を走る必要がある場合は、給電設備やコストの面で課題もある。商用車の軽バンBEVである三菱「ミニキャブMiEV」の航続距離は133kmと、引っ越し業や中距離輸送で使うとなると厳しい数字だ。出先で充電できるかどうかや、限られた時間で配送しなければならないことを考えると、軽トラBEVも現状では条件がかなり絞られてしまう。
冷凍車や冷蔵車など電力をより多く消費するタイプの場合は、さらに大容量のバッテリーが必要になる。車両重量が嵩んでしまうと走りやエネルギー効率に悪影響を与えるのは想像に難くない。既存の軽トラユーザーにとって扱いやすく、リーズナブルに感じられる落としどころを見つけるのが、軽トラBEVの最大の課題だろう。
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課題も少なくないものの、日本のビジネスシーンにおいて軽トラは今後も必要だ。BEVの普及と高効率バッテリーの開発により、近い将来には、リーズナブルな軽トラEVが続々とリリースされるだろう。軽バンになるが、2024年春には、ホンダの「N-VAN e:」も登場予定だ。BEVならではの設計の自由度やスマホとの連携機能など、これまでの常識にはなかった面白い軽トラ・軽バンの登場を期待したい。
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